【忍たま】私、事務員になります。 15

い組の喧嘩 ページ31

滝、三木｢う？？｣


ｽﾞﾎﾞｯｯ


滝、三木｢ぎゃぁぁあぁぁ！？！？｣


沈んだ足元に思考停止した途端、案の定二人は仲良く落とし穴に落ちた。

幾ら天才トラパーでもこの緊迫感が迫る中、落とし穴を作る程の余裕は無かった筈。ではこの穴は…？


喜｢此処、僕がよく落とし穴を掘りに来てる場所だ。先に行くよ平滝夜叉丸くぅん？｣

滝｢私をフルネームで呼ぶなぁっ！！｣


喧嘩腰の喜八郎くんの言葉に滝夜叉丸くんはもう我慢の限界のよう。


滝｢いい加減、輪子を返せぇっ！！｣


手頃な石を拾い上げると、其れを喜八郎くんに向かって素早く投げた…！


ｶｰｰﾝｯ！


硬いものがぶつかる音が響く。冷静な喜八郎くんは相棒である踏鋤の踏子ちゃんで石を弾く。


滝｢卑怯者ーっ！！｣

喜｢どっちが…｣

守、タカ｢あぁぁああ！？！？｣ ﾄﾞｼﾝｯ


そこに追いかけてきていた二人も喜八郎くんの自由に掘られた落とし穴に落下。


文｢よっ｣

仙｢ふぅ｣

留｢よっっ……と｣


六年生も登るのが速く、見晴らしのいい所に立った。


『留三郎くん大丈夫？首…とか』

留｢おう平気だ！Aこそ、離さずに凄かったぞ！｣

『留三郎くんに比べればこんなの…(照)』


滝｢輪子を返せっ！！｣

喜｢ポスター……外して！！｣


い組の二人は喧嘩再発。輪子ちゃんが居ない滝夜叉丸くんは苦無を突き立て、それを踏子ちゃんで喜八郎くんは防御する。


滝｢……くぅ、分かった…ポスターは外す！！｣

喜｢ほんとに！？｣


ついに滝夜叉丸くんは身を引いた。戦意を消した二人は武器を下ろす。


三木｢滝夜叉丸…リーダーは私だ…っ｣

滝｢三木ヱ門…っ｣


やっとのことで落とし穴から抜け出した泥だらけの三木ヱ門が、怪しげに微笑み懐に手を忍ばせる。


三木｢覚悟しろ…っ！！｣


そして振りかざしたのは宝禄火矢！ユリコちゃんを連れて来れない今、こちらも得意とする火薬を詰めた武器で応戦する。

これには滝夜叉丸くんはたじろいでしまう。
しかしそれは喜八郎くんの行動により打ち消された。


喜｢ほい｣

滝｢っ！！輪子！！！｣

滝｢いけぇ輪子ぉぉっ！！｣ ﾋｭﾝｯ

三木｢うわぁっ！？｣


光り輝く戦輪は真っ直ぐ正確に三木ヱ門くんの元に飛んでいく。


三木｢っ…うん？…あ｣


辛うじて避けたものの、既に点火済みの宝禄火矢を持ったままの三木ヱ門は自爆。

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