ほらまた ページ4
もしAも追いかけてきていたら、流石に四人を受け止めるのは無理があったからな。
この一年二人もAのように言う事を守ってくれればいいのだが…
「なんとか!A!私が行くから待っていろ!」
怖がりのAを迎えに行こうと…おっと危ない、言い忘れるところだった。
「しんベヱ、喜三太。いいか、今度という今度は何があっても絶対に渡ってくるな。伊作、ちゃんと見張っててくれ。」
しん、喜三太「はーい!」
伊「うん、分かった!」
これでよし。
少し降りてきたAに手を伸ばす。
「A、大丈夫だぞ。」
『う、うん。』
恐る恐る私の手を取り、ゆっくり慎重に足を歩かせる。
「私もゆっくり行くからな。焦らなくていいぞ。」
『ありがとう仙蔵くん。』
そうそう。これが一番安全な渡り方なのだ。
やはり大人しく従順なAが一番扱いやすいし、私の冷静さを保てるからいい。
保てなくなると言えば…
『仙蔵くんが一緒だと凄く安心する。えへへ(照)』
「んっ…///そ、そうか、それは良かった…///」
この天衣無縫の笑顔だ。其の破壊力に私が落ちそうになってしまう。
そして何事も無く無事に橋を渡り切れ、安堵したAの顔を見て私もほっとするが、まだだ。気を抜けない。
しん、喜三太「し〜んしんベヱ、き〜さ喜三太、せ〜んぱぁいをお、て、つ、だ〜い♪」
伊「しんベヱ!喜三太!あまり離れるなよー!」
次のステージは森の道。
妙にご機嫌な二人は我々よりも先を歩いていた。
しん、喜三太「は〜い!!」
『仙蔵どうしたの?そんな顰めっ面して?』
「いや…なんでもないんだ…」
次に起こる危険にこんな顔をしているのだと思うか?実はそうではないんだ。
「(おかしい…何かおかしい)」
私は無事に橋を渡れた後から一人悩んでいた。
いつもなら、橋が壊れて川に落ちて、びしょ濡れくらいは当たり前なのに…伊作としんベヱたちが一緒に居るのだ。この程度で終わる筈がないっ!!
悪い方向に行かない事はいい事なのだが、逆に無さすぎて怖いのだ。
しん、喜三太「ん?げっ!!」
伊「「『ん?』」」
しん、喜三太「せんぱぁぁいっ!!!!(泣)(泣)」
『猪ぃっ!!!(汗)』
前の二人が引き返してくると思いきや、其の後ろを怒り狂った猪が追いかけてくるではないか!
やはりタダでは帰れんっ!!
「猪などコイツで脅かせばっ…!!」
と、点火した宝禄火矢を振りかざす。
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さくら - 愛され具合がすごく好きで拝見しております。勘違いだったら申し訳ないのですが、大運動会の借り物競争前のメンバー紹介で、図書委員に三郎がいるのですが図書委員は雷蔵ではないでしょうか…? (2023年1月30日 14時) (レス) @page50 id: 2f0ccbd8ed (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 大運動会は私の好きなお話なので書いてくれて嬉しいです!次回も楽しみに待ってます! (2022年8月31日 18時) (レス) @page37 id: 212776a6be (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あー、、待ってました!! 四年生のやつ、、急いで見ましたwww 夢主ちゃん👍 (2022年8月20日 9時) (レス) @page32 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
雅 - ここからの続きは、私にとっての…問題があります…😭😭※綾部喜八郎君のこと(汗) (2022年8月17日 23時) (レス) id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 第一ポイントの審判は久々知兵助君でしたけど、代わりに夢主さんがお手伝いをすることに設定したんですね!😀読んだらなんかハラハラ、ドキドキでした!!😰💦 (2022年8月17日 23時) (レス) @page26 id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたば | 作成日時:2022年7月17日 22時