私の妻 ページ15
利吉「何言ってるんですか!お父さんって言われてたじゃないですか!負け惜しみはよしてください!」
土井「あ、あれは偶々だ!私と二人で歩いていれば恋仲にしか、いや!夫婦にしか見えんだろう!」
そして段々と更に熱が入っていく二人。
利吉「絶対町の人たちには私とAくんが夫婦で、土井先生はAくんときり丸の父だと見られてました!」
土井「そんな筈は無い!!私とAくんが夫婦で、其の息子がきり丸で、利吉くんはAくんの兄だと見られていた!!」
『(もう無茶苦茶(汗))』
今度は私たち四人の妄想家族構成にまで発展してしまったのだから。
利吉「いーや!!私と私の妻と私の妻の弟と私の妻の父ですっ!!!」
土井「違う違うっ!!私と私の妻と私と妻の息子と私の妻の兄だっ!!!」
正直私は頑張って解釈しようとしていた。でも早口なので中々追いつけなくて、……目が回りそう。
私がどちらの妻に見えるだとか、土井先生は私の父だとか、利吉さんは私の兄だとか。お互いがお互いの関係性を勝手に押し付けていつまで其れを続けるのやら。
土井、利吉「Aくんはどう思うっ!?!?」
『えっ?』
土井「私の妻に見られる方が自然だよな?」
利吉「私の妻に見られる方が、だよな?」
『あ、いや、それは…』
急に二人に迫られて、問われて、そんなこと私に聞かれても(汗)
きり丸くんが嫌がるのはこういうことなのか。
『わ、私はどど、何方でも…』
利吉「何方かなんて駄目だ。どっちかはっきり言ってもらわないと」
土井「どっちなんだ?」
『え……あ、ぁ…』
そんなこと、私に聞かないでください(汗)…
何方の方が自然だとかそんなの、分かる?と言われて分かるわけがない。どうして二人はここまで必死なのだろう。
きり「はーい!ストーップ」
土井、利吉「おあ」
私がろくな言葉を発すことができない中、今まで知らんぷりをしてウトウトしていると思ったきり丸くんが、二人の間に割り込んだ。
きり「土井せんせー、利吉さーん。大人気ないっスよー?Aさん困っていますし」
其の言葉にはっと顔を向けた土井先生と利吉さんは、申し訳なさそうな趣で私と目を合わせた。
土井、利吉「す、すまない…」
土井「つい熱が入ってしまった…」
利吉「情けない…」
『いや、あは、はは』
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さくら - 愛され具合がすごく好きで拝見しております。勘違いだったら申し訳ないのですが、大運動会の借り物競争前のメンバー紹介で、図書委員に三郎がいるのですが図書委員は雷蔵ではないでしょうか…? (2023年1月30日 14時) (レス) @page50 id: 2f0ccbd8ed (このIDを非表示/違反報告)
しのぶ - 大運動会は私の好きなお話なので書いてくれて嬉しいです!次回も楽しみに待ってます! (2022年8月31日 18時) (レス) @page37 id: 212776a6be (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あー、、待ってました!! 四年生のやつ、、急いで見ましたwww 夢主ちゃん👍 (2022年8月20日 9時) (レス) @page32 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
雅 - ここからの続きは、私にとっての…問題があります…😭😭※綾部喜八郎君のこと(汗) (2022年8月17日 23時) (レス) id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 第一ポイントの審判は久々知兵助君でしたけど、代わりに夢主さんがお手伝いをすることに設定したんですね!😀読んだらなんかハラハラ、ドキドキでした!!😰💦 (2022年8月17日 23時) (レス) @page26 id: 5350ed7739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふたば | 作成日時:2022年7月17日 22時