密書 ページ3
『失礼します学園長先生、鈴音Aです』
学園長｢おお、待っておったぞ、入りなさい｣
障子を開けると、端座する学園長先生が迎えた。
『学園長先生、どんな御用でしょうか？』
対面に私は、静かに学園長先生に問い掛ける。
落ち着いた様子に見えるだろうけれど、これでも心臓を収縮させる程緊張していた。
学園長｢お主にこの密書を届けてほしいのじゃ｣
畳の上に流すように私の前に差し出されたのは白く折りたたまれた紙。
今、学園長先生が大変なことを仰ったような気がする。
『ｯ！？みっ、密書！ですか！？』
学園長｢どうかしたのか？｣
思わず庵に響く声で叫んでしまった。
私が驚くのは言うまでもないと思うのに、学園長先生は鈍感でいらっしゃるのか、不思議そうに目を丸くしていた。
『え、あの、私、こんな密書とか…その、触ったことすらないのですが…？』
学園長先生と密書を代わる代わる見ながら曖昧に話す。
六年生は学園長先生からこのような重要な使いを頼まれることはよくある。
しかし私はまだ其れが無かった。いや、そんな日が来るだなんて思いもしていなかった。
学園長先生は私の状況を知った上で仰っているのだろうか？
学園長｢じゃから？｣
『え…と、その、私なんかに頼んでもいいのでしょうか……と…』
学園長｢なぁにを言うておる。お主も忍術学園の六年生じゃろ。何をそんなに心配しておるのじゃ｣
学園長先生は驚いたように目を見開いていた。本当に困ったお人だ。驚きたいのは当方なのに。
『で、でも、私…』
学園長｢自信を持つのじゃ！｣
『う、ぁ』
学園長｢優秀な六年生なのじゃから平気じゃわい！｣
何故か得意気に笑う。私が言う暇も無く何故か勇気付けられている。
『そ、そんな！私優秀なんかじゃないですよ！全然忍者できていませんし！六年生と言ってもいいのかも…それに！密書のおつかいなんて初めてですっ！！』
どうして私がこんなに心配しているのに、学園長先生はそんなに私を信じ切った瞳で見るのだろう。
私に密書を預けて大丈夫だと本気でお思いでいらっしゃるのだろうか…？私はそんな学園長先生が心配だ…
学園長｢そうかのぅ？鷲はそんな風には思わんのじゃが。他の六年生からAくんのことはよく聞いておる。頑張っておると。それに、誰だって最初は初めてじゃろ？｣
『う…』
"誰だって最初は初めて"
その言葉に｢確かに…｣と思ってしまった。
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雅 - 映画🎞、、、私も気になりますので、楽しみにして待ってまーす🧝🏻♀️🍀 (2022年6月21日 16時) (
レス) id: a363e94967 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 映画だ！ 楽しみです✨ 文次郎確かにカッコいい！！ まぁ私は箱推しだけどね！！www (2022年6月21日 12時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - トミーさん！わぁい🤭本当ですか！😆💕お仲間ですね( -∀-)無理せず楽しく続きを書きますね！👍コメントありがとうございます😊💕 (2022年5月31日 6時) (レス) id: 6a480499af (このIDを非表示/違反報告)
トミー - 初コメです！私も潮江文次郎推しなのでめちゃくちゃ嬉しいです！続きが楽しみです無理せず頑張って下さい！ (2022年5月30日 17時) (レス) @page21 id: 262146dfd0 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - (//∇//) (2022年5月29日 17時) (レス) id: 6a480499af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふたば | 作成日時：2022年5月10日 6時
