苦い ページ37
『うん…ありがと……』
ｺﾞｸｯ…
『ん゛！！まずっ……！！！』
伊｢美味しい薬はそうそうないよ(笑)｣
"薬"って感じの味だ。吹き出しそうになった。舌が麻痺したかのような感覚になる。
『ﾝﾍﾞ……まずぃ…』
湯のみから口を外した。この味を知ってから次を口に含むのには、少し抵抗がある。
伊｢そんなにかい？｣
『うん…』
伊｢ちょっと貸して。｣
『え？うん。』
湯呑みを取ると…
伊｢ｺﾞｸｯ｣
『ぇ、』
伊作くんは何故か薬を飲んだのだ。
『え、、』
ﾁｭｯ……
『んふっ！？！？//////』
ｺﾎﾟ…
『っ…！？！？！？(にが…っ)』
次の瞬間口付けをすると、薬が私の口に広がる。
伊作くんは飲んだわけではなかったのだ。口に含んでいたんだ。
…ｺｸｯ……ｺｸｯ…ｺｸｯ
少しずつ流し込まれる薬を、私は無理矢理喉に流すしかなかった。
いつまでも口に含んでいたら自分の首を絞めるだけだ。
『っは…………ぃさくくん………//////』
伊｢あ〜苦かった！(笑)｣
『わざと少しずつにしたでしょ…？』
伊｢それはどうかな？｣
恍けたように言ってるように感じる。
『ﾌﾟｩ…///』
伊｢痛みはどう？｣
『へ？………あ。』
『もう楽になった…』
驚くべきことに、もう既に痛みは引き始めていた。伊作くんは薬の調合が得意で、効き目が凄い薬を作れるとは知っていたが、まさかこれほど早く効くとは。
伊｢ﾌﾌｯ良かった。この薬、よーく効くからね。｣
『そうなんだ…すごい……』
伊｢僕が真心込めて作ったからね。｣
『そう…ありがとう。』
伊｢うん！｣
伊｢また辛くなったら言って。同じように飲ませてあげる。｣
『なっ！？！？//////』
口元に人差し指を立て、私をからかう。
静かに戸を開け、伊作くんは月明かりの中に吸い込まれていった。その後私はあの苦い薬のお陰で熟睡することができた。
起きてからはまさか飲ませてほしいなど言えるはずもなく、伊作くんが見守る中、次の日は自分で薬を飲み干した。
それはあの時よりもずっと苦く感じた。
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ピーナッツ(プロフ) - おやそうでしたか！(笑)失礼しました(笑） (2022年3月19日 13時) (
レス) id: 6a480499af (このIDを非表示/違反報告)
セシルン(プロフ) - 私のリクエストにあったのでご安心ください笑 (2022年3月19日 13時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - セシルンさんほんとですか！！(汗)どこでしょーか！💦 (2022年3月19日 13時) (レス) @page37 id: 6a480499af (このIDを非表示/違反報告)
セシルン(プロフ) - すいません誤字がありました 伊作を飲んでではなく伊作の薬を飲んでです笑 (2022年3月19日 13時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - あいさん、saketyannさんありがとうございますっ…！泣きました。(´；ω；｀) (2022年3月19日 8時) (レス) @page45 id: 6a480499af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふたば | 作成日時：2022年2月26日 7時
