いらぬ子 (ページ28)

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小夜視点

主の部屋...子供らしくて可愛いお部屋...でもどこか大人だと実感させる様なものが置いてある...お酒....とか...

「...あの...主君と一緒に遊べそうなのってありますか?」

「...入ってきてらっしゃったのですね...それなら...ここに...綾萌と一緒に遊んでいたのなら」

「ありがとう!」

『....椛』

「なんでしょう姫」

ボードゲームにカードゲート...トランプ...更には人生ゲームなんかも...一緒に遊びたいって意思表示してくれれば...誘いやすいんだけどね...

「...椛...まおいる」

「にゃー」

「...猫...何故ここにいるんですか....」

「猫又...?」

「にゃ...姫さんが帰ってきてるって聞いたからにゃ...見に来たにゃ...お帰り姫」

かっこいい猫又...まおって言うみたい...南泉さんに切られそうだけど...妖だから大丈夫なのかな...?

「一体どこから...」

「普通に窓からにゃ...そういや....美鶴が探してたにゃ」

『みつる?』

「そうにゃ....にゃんせ自分で作った生地が売れにゃいんだと...十中八九村の連中だけどにゃ」

あ...僕たちと目が合った...猫目ってあんな感じなんだ...南泉さんより髪のくせないな...というか猫耳があって人間の耳がない....

「...おみゃーら...猫切りの霊力を感じるにゃ...うぅ...寒気がするにゃ...」

「南泉の事だな...」

「しにゃにゃいとはいえそういうの苦手だにゃァ...」

「まぁねぇ...わしらは山神様のカゴがあるとはいえ痛いのはいだよねぇ...」

「...ッ!?長老」

「にゃ!?」

『....ちょーろー』

「そこまで頭を下げるでない...わしもまだまだ若造だしな」

凄い青年...烏天狗...?でも羽は4つ会ってそれなりに力は強い...長老だから長生きだと思ってたけど...若造なの...?

「...代替わりしたばかりなんだ...そうだそうだ...椛後で弔うの手伝ってくれるか?楓も誘って」

「承知....またですか...?」

「...また...ね...神社の本堂の中に縛られていたよ...わしらは鑑賞しすぎても行かんし...助けられんかった...」

「...長老...」

「...猫...お前はAの傍に居てやってくれ」

「にゃ...!?」

「Aより弱くとも気配と殺気に敏感なお主なら...それに...分かってるだろう?」

「承知にゃ...というわけで姫...抱っこよろしくにゃ」

『まおの毛好き』

ぎゅうっと猫を抱きしめる主...とりあえず僕達はボードゲームとかを持って部屋を出た...振り返ったけど...長老さんは居なくなってた