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鶴丸視点
俺の手から食器が落ち音を立てて割れる...俺の足元に破片が飛び散った...ただそれどころじゃなく...思いっきり心臓が飛び跳ねる...声が出ない...思考が回らない...
『....は?』
「...だ...だから...結婚を前提に付き合ってくれ!」
『...は?...いやいや待て待て...そもそも俺はジジイで魅力も何一つありゃしない...それに俺は君に好かれるようなことをしたとも思っていない...寝言は寝て言えとはまさに...』
「...俺が寝言を言うように思うか?...鶴丸...俺は本気だ」
あぁ...本当に訳が分からない...いきなり推しに告白されると思うか?それも結婚を前提にだ...そもそも男同士...周りがキャーキャーと声が...
「おいおい鶴丸!返事返せ!」
「食器が....」
「鶴さん危ないから立ってて」
「自分で逃げ場を無くすとはな....」
「まさに飛べぬ鳥」
ぐるぐると目が回る...こういう時は...どうすれば...どうすれば...!はっ....緊急時用に一つだけ...本当にこういう時だけ和服なの助かるぜ..,
『これよりてすとを開始します!』
「ん...?」
「鶴丸?」
『緊急帰還しすてむ!作動!!』
「え!?ちょ...鶴丸!?」
「ま...待て!」
パニックになって起動してしまったが上手く作動したようだ...第1保護本丸の手入れ部屋に入った...ついでに霊力も整えよう...本当に....
『いきなりなんだよぉ....』
「大丈夫?鶴丸」
『...怪我は無いけど大丈夫じゃない...』
「ふーん...私で良かったら話聞くけど」
『切国に告白された』
「あぁ....ようやくねぇ....」
『ようやく...ってなんだよ...!』
「私たちから見たらさ...あんたたち付き合ってるようにしか見えないんだわ...でも当の本人たちはしらないんだから...」
『でも...俺びっくりしたんだぜ?』
「はいはいそーだね...全くいくらたっても変わらないなぁ...」
『はぁ...俺が子供って言いたいの!?』
「...違う違う...Aはさ...子供の頃からずっと自分隠してたでしょ...でもここに来てから変わったよ...自分を出せてるって感じ...それがあんただよ」
『...これが...俺...』
「...そう...だからさわかってんじゃない?伝えたいのは」
『...無理...言えない...俺これからもずっと対等な関係で入れると思ったのに...急だったから...』
「全く....可愛い弟分だな...園長には伝えとくから泊まってきな」
連絡は入れといてやる...そう言いながら俺の頭を撫でる...本当に...やっちゃんには勝てねぇなぁ....
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作者名:のうな | 作成日時:2023年11月9日 21時