鳥と蛇 (ページ33)

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朱雀視点

玄武が戻ってきて会話をしていると...急にAの泣き声が...白虎が原因だな...!?玄武と顔を見合わせこっそり覗きに行ったが...既に泣き声も収まっていた...

「白虎...!」

「しー!静かに...玄武のおっちゃん!」

「...?寝ておるのか?」

「...泣き疲れた見たいでよ....しばらく俺動けねぇわ...」

そう言いながらAにさらりと膝枕をしてやり...頭も撫でてやり始めた...我もやりたい....

「お前が泣かせたのかと思ったぞ...」

「俺そこまで信用ねぇのかよ...」

「我もそばに...」

「ダメだ...朱雀お前なぁ...玄武のおっちゃんも...こいつのこと...白蛇だと思って接してる時あんだろ...?特に朱雀...白蛇のじっちゃんの事大好きだったもんな...俺も分かるけど...こいつ見てるとさ...あ...違うなって分かんだよ...俺らよりずっと弱くて....それによ...心だって随分ズタズタにされてよ...もう助けてって言えなくなってるんだぜ?ならさ...俺が助けなきゃって...白蛇のじっちゃんにして貰ったように...さ」

言われている見ればそうだ...確かに死んでいると思っていても...我はどこか...白蛇の方に縋りよっていたのかもしれん...玄武だって友だと思って....Aに手を差し出したのかもしれない....結果的には...追い詰めてしまっていたのだろうか...

「...俺さ...決めた...上手くできるか分かんねぇけど...お兄ちゃんとして接してみる...しばらく俺が白い虎ってのも隠してさ...まぁいつかバレるだろうけどな」

ニシシっと効果音がつきそうなほど歯を見せて笑った...すると腹の音が白虎から聞こえてくる...すぐにまた表情を変えた...玄武も仕方がないっと言いながら厨へ向かっていった...我もそばにいよう...

「泣かせたのは許さん」

「俺じゃねぇって...あと...こいつの部屋から血の匂いがした...まだなにか隠してる」

「そ...うか」

「安心しろって...俺がついてるからよ!」

背中を思いっきり叩かれるが...結構スッキリした...それと同時に...気づいてしまう...白蛇が好きだった...だが...今は...Aも好きなのだ...白蛇と同じくらい...大好き

『...んぅ....いつ...か....あの...きのした...で』

「寝言か?...一体どんな夢なのか...後で俺達に聞かせてくれよな」

「我も少し気になるな」

『....はか....に....』

主に白虎が撫でているが...我も少し撫でる...安心せよ...我はAのことがちゃんと大好きだ...