マルフォイの彼女は･･･3再 (ページ19)

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書店ページ19

私達は人集りをかき分けて、中へと入る。

中も長い長い列が続き、その奥ではギルデロイ・ロックハートと思われる人が白い歯を見せながらウィンクをばらまいていた。

私達は急いで「泣き妖怪バンシーとのナウな休日」を持ち、ウィーズリー一家とハーマイオニーの両親と私の両親が並んでいるところへこっそりと入り込んだ。

モリーさんもギルデロイ・ロックハートが好きなようで、お父さんと息を弾ませながら何やら話していた。

そんな様子を嫌そうに見たお母さんは、前にいるギルデロイ・ロックハートを見ないように天井を眺め始めた。

ギルデロイ・ロックハートの姿がどんどん見えてきた。
まあまあかっこいいとは思うが、やはりあのばらまきまくっているウィンクが何だか気持ちが悪い。

ギルデロイ・ロックハートの周りをちょこちょこと動きながら写真を撮っている小さな人は、後ずさりしてきて、ロンの足を踏みつけた。

「そこどいて。日刊預言者新聞の写真だから」

謝りもせずどうゆうことか、と少し冷たい目で彼を見つめる。

ロンもイラついたらしく、声を小さくすることもなく「それがどうしたってんだ」といった。

すると、それがギルデロイ・ロックハートに聞こえたのか彼は顔をあげ、ロンを見たあとハリーを見つめ、バッと立ち上がると

ロック「もしや、ハリー・ポッターでは？」

と叫んだ。次にその隣にいた私の顔を見て

ロック「そして、A・A！！」

周りの人達がザワザワとし始め、ギルデロイ・ロックハートへの道が開く。

ロックハートは、人混みの中へ飛び込み、私とハリーの手を掴むと正面へ引きずり出した。

周りの人達はいっせいに拍手し始めた。

人混みの中に見えるお父さんは、「私の娘が！ロックハートと！！」と今にも倒れそうだし、お母さんは「私の娘よ！！」と違う意味で倒れそうだった。

フレッドとジョージも今にもロックハートに飛びかかろうとしているのを、パーシーに止められていた。

ロックハートは私とハリーと交互に握手をする。
その度にウィーズリー一家の頭の上には紫色の厚い雲が漂った。

ロック「ハリー、A、ニッコリ笑って！」

そう言ってロックハートは無駄に白い歯を見せた。

ロック「一緒に写れば、君たちと私とで１面大見出し記事ですよ」

ロックハートの握手が終わったときには、手に血が通ってないのか痺れて指の感覚がなかった。