【鬼滅の刃】起きたら知らんところにいた (ページ10)

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ヘナチョコ爺ページ10

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町中の大通りで始まった戦いは山の中の戦いへと移動していた。戦いながらの誘導に鬼がまんまと嵌ってくれたからだ。

『(町中では周囲に被害がいきやすい。だから鬼を人気のない所まで誘導しなければならない。)』

誰かに教えて貰った、大事な事だ。
これまでも、鬼に遭遇した時はまず周囲に人の気配が無いことを確認した。
身体に染み込んだ癖のように無意識にやっていた事だ。

『(誰だったかなぁ…)』

教えてくれたのは大事な人だったと思うのだけれど。
影も形も思い出せやしない。困ったものである。

沈んだ思考の隅で何かがこちらに近づいてたのを捉えたそのすぐ後、バチィッという音と共に左の二の腕が熱くなる。

｢戦闘中に考え事たァ、いーぃご身分じゃねぇか｣

考え事に耽って鬼の攻撃を避けきれなかった。とても癪だが、あの鬼の攻撃で引き戻された。ムカつく。

『ムムムッム、フフフフーン！(考え事しててもお前程度にゃ勝てるって事だわ、この戯け(たわ)！)』

｢相変わらず何を言ってんだか分かんねーが、
馬鹿にされたって事は分かるぞ、小娘！！｣

『ンムムーウ！！(ヘナチョコ爺！！)』

｢だからわかんねーよ！！！！｣

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