第十三話. ページ14
「Aちゃん、一緒に昼食を取ろう」
『答えは判って居るでしょ。「僕の」…?』
「僕の隣に座って居て呉れるだけで佳いんだ」
そう云うと、少しばかり顔を顰めたが
『座ってる、だけだから』
此、一寸した進展すらも今は迚嬉しい
僕は少し頬を緩ませ、Aちゃんに微笑み掛けた
「とは云え、僕の独り言だから。偶々君は聞いて仕舞った、位の感覚で佳いよ」
晴天の空の下、木陰の長椅子に僕達は腰を掛けた
隣に座るAちゃんは未だ成長途中である為、ちょこんとしており何処か愛おしい
「僕、思うんだ。此の酸化する世界の中で生きると云う行為に価値は無いとね」
だから僕は自 殺をする
「両親の記憶も殆ど無い。けれど特に逢いたいとも思わない、思えないんだ」
「生きる事に価値を見い出せないからね」
“僕は未だ命に変えてでも大切にしたいものが見つかって居ないから”
「Aちゃんと云う子は何処か僕に似ているんだ。だから僕はAちゃんと確り…」
向き合ってみるのも佳いと思った。と、僕は二人の空間で独り言をぽつりぽつりと呟く
Aちゃんに向けて話す様に、呟く独り言は僕の考えと本音
其れでも依然、口を固く結んだ儘のAちゃんを見て僕は帰る様促そうとした
其の瞬間だった
『…………私、は』
Aちゃんが初めて自ら僕に話し掛けた
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凜(プロフ) - 伊月さん» コメントありがとうございます!物語の構成は創る以前に練った部分もあるのでお気付きになって貰えて嬉しいばかりです……!深夜帯の方が泣ける可能性何故か高いですよね、笑今度も精進して参ります!本当にありがとうございます! (2021年10月21日 21時) (レス) id: da98b739f5 (このIDを非表示/違反報告)
伊月 - 物凄くよかったです!文体がめちゃくちゃ私好みな上、物語の構成がもう涙しか誘わない...泣けなかったけどもw 深夜に読んでこっそり泣こうかな。表現とかもすごく綺麗で、とても参考になりました。漢字沢山使ってて文ストっぽくて好きです!活動応援してますね! (2021年10月18日 12時) (レス) @page50 id: db73aa45c7 (このIDを非表示/違反報告)
凜(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます!神作だなんて私には勿体ない程ありがたいお言葉を頂いてしまって……、、文才ももう褒めてもらえて幸せでいっぱいです!私もそのように優しい主様に出会えて良かったです!ありがとうございます…! (2021年10月6日 0時) (レス) id: da98b739f5 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - いや、真面目に泣きました。神作過ぎます、、、、、こんなの見れて今日は私の命日なのかな?感動しましたし、作者さまの文才が凄いですね!こんな神作、もう出会えないかも知れない。出会えて良かった、、、、、 (2021年10月4日 23時) (レス) @page49 id: 2eb070a2f9 (このIDを非表示/違反報告)
凜(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!そのような嬉しいお言葉をいただけて私も幸せですし泣きそうです…、感動できる作品創りを心掛けて居るので良かったです…!本当にありがとうございます! (2021年9月23日 20時) (レス) id: da98b739f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凜 | 作成日時:2021年5月28日 21時