SB=3:曇天下の町 ページ5
あれから数日_______________
アランは、相変わらずの空を見つめ、近くの町への道を歩いていた。
舗装されておらず、歩きずらい砂利道を一定の速度で歩く姿を見るとかなり慣れているようだ。
✤✤✤✤
「ふぅー……着いたぁ〜」
伸びをしながら呟いた
曇天下の町は、暗く昼間にも関わらず街灯がちらほら付いている
太陽が隠れ、陽の光が届かない為野菜はしっかりとは育たず高値で売られている
勿論、野菜だけでなく果物もだが…
唯一安値で買えるのは、魚介類や肉類であった
アランがこの町に来たのは、食材や日用品等を買いに来たためである
✤✤✤✤
「魚屋のおじさん!!いますか!!」
「……」
「おじさん!!いるんですよね!!」
「……」
「いないんですね!!残念です!!帰ります!!」
魚屋に着いたもののいくら声を掛けても返事がない
なので、“帰る”と言った時
「待てーー!!」
焦った声で、帰ろうとするアランを魚屋の店主がとめた
お金を稼ぐために、折角来たお客を逃してしまうのは後々大変なのである。
例え、それが“変わり者”でもあっても……
「やっぱり、いたんですね!!無視しないで下さい。」
「……ったく……何だ?どの魚が欲しいんだ?」
「そうですね……魚は何時もので、後、二枚貝も欲しいですね。」
「??二枚貝??……珍しいな……貝はちと
「はい!問題ありませんよ」
「そうかよ……5600
金額を聞いて、バックから金貨5枚と銀貨6枚を取り出し店主に渡した
「確かに...5600₳貰ったよ……毎度あり」
「ありがとうございます」
「待ちな」
この店には用が無くなり次の店へと行こうとしたアランを又もや、店主が止めた
「お前、“また”あの話をしたのか?何度も言わせるなよ……そんな迷信じみた話なんざ存在しねーんだ。それだから、周りから“変わり者”されるんだぞ」
「……」
「この前も、ヒロとミーナ、ライに言ったんだって?……子供は純粋だ。余計な口出しはするなよ」
声のトーンを下げ、圧をかけるも微動だにしないアラン
「何の事ですかね?」
さも、言っている事が分からないとでも言うような顔をし
「実際に、《金の太陽は隠れ》ているじゃないですか」
そう言い残してその場去った
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作者名:傀儡 光 | 作成日時:2020年9月16日 23時