素直になれなくて、 (ページ33)

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翔｢今週末、空いてる？うち来て、また肉じゃが作って。｣

そういえば、前に肉じゃが作ってって言われてから結局作ってなかったな。

『うん、わかった。土曜日ね。』

よっしゃ！、ってガッツポーズする翔太。

…そんな喜んでくれるなんて、嬉しいな。

出張も無事に終わって、翔太とも、こんな、夢みたいな。

…あとは、きちんと話に行かなければ。

翌朝、電車を降りると

大｢あ、Aちゃーん！！！｣

と元気な声に呼び止められる。

『あ…おはよ、さっくん。』

大｢出張どうだった？？お酒美味しかった！？｣

『いや、そんなに飲まなかったよ。笑
さっくん、今夜空いてる？お土産買ってきたから、渡したいな。』

大｢えぇ！お土産買ってきてくれたの！？嬉しー！！！うん、ご飯いこ！｣

早めに仕事を終わらせて、さっくんとの待ち合わせに向かう。

指定されたお店に着くと、いつもとは違って、少しオシャレな個室の居酒屋。

大｢あ、Aちゃん来た！おつかれさま～。｣

『ごめんね、お待たせしちゃった。』

大｢俺もいま来たとこだから大丈夫！｣

ニコニコしてるさっくんには、本当に癒されるな。

でも、言わなきゃ。

…とは思いつつ、どんなタイミングで、どうやって切り出せばいいのかわからない。

『…今日のお店、何かすごいオシャレだね！』

…いや違う。私が話したいのは、こんな話じゃない。

大｢にゃはっ。でしょ？

…Aちゃん、何か俺に話あるのかなって思ったからさ。｣

だから個室にしたんだ、って笑うさっくん。