幼馴染の君に恋をした３ (ページ30)

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１２３紫耀side ページ30

紫耀side

お風呂場からガタガタと音がする。

俺はその音を聞くたび、廉が家にいることを実感していた。

紫『俺、よく言ったな。』

さっきの自分の行動を思い返し、俺は恥ずかしさでいっぱいになっていた。

でも、お母さんからのLINEを見た時チャンスだと思った。

今この瞬間を逃したらもう言えない気がして

気づいた時には話しかけていたのだ。

廉は分かっているのだろうか。

恋人の家に泊まるという意味を。

だけど…今日はしない。

好きだから、大好きだからこそ大切にしたいんだ。

だから廉を怖がらせるようなことはしたくない。

それで嫌われたくない。

と思っているんだけど。

でも。

…廉に触れたい

紫『あ～もう、どうしたらいいんだよ…。』

俺はソファーに突っ伏す。

感情がごちゃごちゃだ。

廉「紫耀？」

紫(ガバッ)

廉「な、何してるん？」

紫「いや、なっ何でもないよ。」

突然廉の声がして顔を上げると

そこには不思議そうな顔をして立っている廉がいた。

廉「あ、お風呂ありがとう。」

紫「ううん、全然。」

廉「…隣座っても良い？」

紫「うん。」

俺が少し横に移動すると、廉はその隣に腰掛けた。

まだお風呂からあがったばかりの廉からは

ふわっとシャンプーの匂いがする。

いつもとは違う、俺と同じ匂い。

それが妙にくすぐったくて、嬉しくて。

気づけば、俺は手を握っていた。

俺の手が触れた瞬間、廉の身体がビクリと跳ねる。

やばい、もう無理だ。

紫「……ねぇ、こっち向いて。」

廉は少しの間俯いていたが

ゆっくりと俺の顔を見た。

俺は目を閉じて、触れるようなキスをおとす。

一度ではなく何度も何度も。

けれどそれだけでは満足出来なくて

俺は廉の頭の後ろに手をおくと、廉の唇を舐める。

廉「！〜〜〜〜〜〜っ」

廉が暴れだすがやめてあげない。

そして、廉が息をしようと口を開いたところに舌をすべり込ませた。

突然の深いキスに、繋いでいる廉の手がビクリと強張る。

しばらく時間が経ったあと、ゆっくりと唇を離すと

そこには、目を潤ませて頬を赤くしている廉がいた。

紫『っ…これ以上は駄目だ。』

俺はそのまま押し倒しそうになる衝動に耐え、廉の肩を掴んで俺から離した。