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A side
まぁくんが今思い出したかのように、
雅「あっ夜ご飯！ごめんね、お腹すいたよね。はいっどーぞ！」
と言ってサイドテーブルにずっと手に持っていた夜ご飯のトレーを置いてくれた。私は
A「そんなの大丈夫ですよ。むしろ忙しいのにわざわざありがとうございます」
とお礼を言って閉まっていた蓋を開けた。
…その途端、私はあまりに愕然としてその蓋を落としてしまった。まぁくんが
雅「えっどうしたの！？もしかして蓋熱かった？火傷してない！？」
と聞いてくるが、今の私にとってはそれどころではない。
…豪華すぎた。ご飯がお茶碗いっぱいによそってあり、お味噌汁も並々と。ほうれん草のおひたしに肉じゃが、焼き魚。更には夜ご飯にも関わらず牛乳プリンなんてものまで付いている。
私は思わずまぁくんにこう言ってしまった。
A「…まぁくん、これ誰か他の人のと間違えてますよ。良かったですね、他の人だったら間違えて食べちゃってたかもしれませんよ？」
まぁくんはサッと顔色を変えて私に
雅「Aちゃん、今までどんな夜ご飯食べてた？」
と聞いてきた。そんなことなんで聞くんだろうと思いながら私は
A「私なんかが食べれるのなんてお母さんが捨てようとしたレタスの芯とか良くてパンの耳くらいですよ？」
と答えた。それを聞いたまぁくんの顔はますます青白くなり、私が思わず心配になって
A「まぁくん？大丈夫ですか？顔色悪いですよ？」
と聞くと、まぁくんは真剣な表情になって座っている私の視線に合わせてしゃがんだ。思わず私が身構えると、まぁくんは
雅「Aちゃん、よく聞いて？このご飯は他の誰の為に作られたものでもない。Aちゃんの為のご飯なんだよ？」
と私に語りかけた。私が思わぬ言葉に呆然としていると、まぁくんは更に続ける。
雅「Aちゃん、この世界にはすっごく美味しい食べ物がたくさん溢れてるんだよ？病院の食事は普通のご飯より味が薄いけど、まずは病院食からでも、今のAちゃんには美味しさを知って欲しいな。」
まぁくんの真剣な言葉に胸を打たれる。私もこんなに美味しそうなご飯を食べていいんだ。
私はいただきますと手を合わせ、恐る恐る箸を持った。まぁくんはそんな私をじっと見つめる。
私は白いご飯を口に入れた。
A「…！美味しい！」
そのお米の美味しさに思わず涙が出そうになった。
そんな私をまぁくんは嬉しそうに眺めていた。
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ショコラ(プロフ) - おもち。さん» ご指摘ありがとうございます！呼吸器内科が正しいです(>_<)訂正しておきました。申し訳ないです。 (2020年8月19日 5時) (
レス) id: 9293f0f13d (このIDを非表示/違反報告)
おもち。(プロフ) - 初めて拝見しました！面白いです！一点気になったのですが、設定では二宮先生は呼吸器内科と書いてありますが、必死の救命での物語上では循内になっています。細かいこと申し訳ありません。 (2020年8月18日 23時) (レス) id: 2888f7ab62 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - ナマケモノさん» 了解です(^^ゞ詳しくありがとうございます！もう少し後の方で書かせて貰いたいので順番が前後するかもしれませんがご了承くださいm(_ _"m) (2020年8月17日 17時) (レス) id: 7a94125d06 (このIDを非表示/違反報告)
ナマケモノ - 過程ですが、主人公ちゃんの携帯に、お母さんから電話がかかってきて「戻って来なさい」と言われて、「迷惑だから」という気持ちと「家に帰らなきゃ」という気持ちが混ざって出ていってしまうって感じでお願いします！ (2020年8月17日 16時) (レス) id: c08bcbfb9a (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - むしろ細かく書いてくださるとこちらも書きやすいので要望が多いのは大歓迎ですよ！重いとかはそこまで気にしないタイプなのでご心配なさらず(*^^*)過程も特に希望がなければ無いで大丈夫です。 (2020年8月16日 18時) (レス) id: 7a94125d06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショコラ | 作成日時：2020年8月7日 18時
