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また出張やby私 ページ34

あれから数日…。
毎回言ってんねんけど、私の契約は甲子園勤務だけやねん。
広報の仕事として、皆さんのサポートして球団を盛り上げんのは納得してるし、喜んでやるよ。
やけど、出張はマジでやめてほしい。

上「今回も同行なの?」
「そうなんです。先輩もノリに乗っちゃって…」

そして、今回もまた、皆さんに同行です。
今月の出張は東京・横浜に続いて3回目、そして2度目の広島出張…。
経費とは言え、行きすぎやわ。
私、正社員とちゃうねん。

「なので、今日も仕事が終わったら遊んでやるんです」

ストレス溜りっぱなしやから、息抜きぐらいさせてよって感じやし。
先輩らのお土産も考えもんや。
…あ、そうや。

「上本さん、今日の練習終わってから、予定ってありますか?」
上「ないけど、あ…!」

笑う上本さんが、顔を寄せてきた。

上「お好み焼き、ご馳走するよ」

この席にしか聞こえない小さな声。
私も自然と身体が寄る。

「覚えてくれてたんですね」

能見さん家でやった飲み会の時の約束。

上「記憶力はいい方だから。Aちゃんとの約束なら、なおさら覚えてる」

《可愛い》論争を一瞬でちゃいにした…。
皆さんに『食い意地が張ってる』と言われた…。
究極のフレーズ《お好み焼き》。

上「俺が一番美味いと思う店に案内する」

あかん、想像するだけでよだれが…(笑)。
上本さんとお好み焼きトークをしてたら、スマホに着信が入った。
断りを入れて、いったん席を離れる。



◆◇◆



車両を出たとこで、折り返しの電話をした。
相手は先輩、内容はお土産について。
…メールでええがな。

「あぁー…」

大きなため息をついてたら、用事を済ませた大和さんと出会った。

大「また同行なんて、大変だな」
「あ、大和さん。…皆さんに比べたら、微々たるもんですよ」

席に戻ろうとしていた足が、自然と止まって、立ち話になる。
大和さんの眼が、私のボトムスに向いた。

大「履いてくれてるんだ」
「はい!初お披露目です」

今回の遠征は、大和さんに買ってもらったパンツを履くことにした。
ぴっちりしてる割には機動力が高いから、めっちゃ動きやすい。

「どうですか?似合いますか?」
大「もちろん。いつもよりカッコいいし、出来る人って感じ」

そんなに褒められると思わんかったから、めっちゃ照れるわ。

「ありがとうございます。この3連戦も気合入れて頑張ります!」
大「また倒れて、人の厄介になるなよ」

大和さんの人差し指が、私の額を突いた。

独りにさせてよ!by上本→←やっぱり強敵by阪神



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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです! 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています! (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Quintet | 作成日時:2016年10月4日 15時

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