こんな出会いはイヤだ！by今成 ページ28
遠征が終わって、甲子園に帰ってきた。
今日はフリー練習で、打撃と守備をこなした。
…つーか！
この前のベイスターズ戦から、Aちゃんと全然会ってない。
大和は会ったらしいけど…。
何で？！何で大和だけ？！
あぁー、羨ましい！
癒しがほしい！
◆◇◆
クールダウンも終わって、家に帰ろうとしていたら、廊下でしゃがみ込んでるAちゃんに遭遇した。
「こんなとこで何やってるの？」
でも、声を掛けても返事がない。
顔を覗き込んだら、真っ赤で息が上がってる。
「…あ、今成さん」
今「…熱あるでしょ？」
「おそらく。クラクラしてるんで、ちょっと休んでから…」
休むって、場所考えなよ。
不用心すぎるから。
今「背中貸すから乗って」
目の前で背中を見せると、Aちゃんは大人しく乗ってくれた。
『すいません』って言うことすら、苦しそう。
車の後部座席に寝かせて、最寄りのクリニックまで連れて行く。
その間にAちゃんは、ちょっとだけ気力を戻してて、車を止めた時には自分で身体を起こしていた。
今「歩けそう？」
「何とか…」
立ってもふらついて、力がない。
俺の腕を貸して、待合室のイスに座らせた。
ぐったりしてるAちゃんの代わりに、受付をして、飲み物を買って戻ってくる。
今「コレ、飲んで」
隣に座ってペットボトルを渡すと、Aちゃんは一口だけ飲んで返してきた。
「すいません…」
ホントは、もっと飲んでほしい。
汗をびっしょりかいてるんだからさ。
でも、無理強いはできない。
使用済みしかないタオルで、汗を拭いていると、Aちゃんがもたれかかってきた。
「ちょっと眼閉じます…」
身体も、呼吸も熱い。
まずは、大事にならないのを祈るのみ。
◆◇◆
診察結果は、疲労による発熱。
ビタミン剤を打ってもらったし、薬ももらったし、明日には回復するらしい。
良かったー、風邪じゃなくて。
早速薬を飲んだAちゃんは、後部座席で静かに寝ている。
ホントは家に送りたいけど、住所を知らないから、迷うことなく俺の家に行く。
家まで連れて行くには、車を出て、ロビーを通って、エレベーターに乗って、ドアを開けるという一連の作業が待ってる。
効率性を考えて、抱っこでもない、背負いでもない、担ぐを選択。
これなら片手がフリーになるし、運びやすい。
俺のベッドに寝かせて、布団を掛けた。
改めて顔を見ると、顔色が良くなてるような気がする。
あとは、元気になってもらうだけ！
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (
レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです！ 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています！ (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Quintet | 作成日時：2016年10月4日 15時
