Happy Everyday 2nd.

今日こそ書くぞ！by私 ページ37

鳥谷さんの眼が生き返った。

鳥「Aに助けられてばかりだな」
「そんなことないですよ」

鳥谷さんは気付いてないけど、些細なことからこないだの喧嘩まで、私も助けてもらってる。
結構、ギブ&テイクしてんねんってば。

「いたらないばかりの不束者ですが、これからもよろしくお願いします」

今までの感謝の気持ちも含めて、頭を下げる。
すると、鳥谷さんの手が頭に乗った。

鳥「そういう言葉は、大事な日まで取っておけ」
「はい？」

顔を上げれば、鳥谷さんが苦笑いしてる。
何でや？

鳥「じゃあ、帰る」
「え、ちょ…何が大事な日なんですか？」
鳥「Aは、まだ仕事か？」
「ええ、そうですけど…」
鳥「そうか。無理するなよ」

答えてくれないまま、笑顔を見せてくれた鳥谷さんは出て行ってしまった。
笑うようになったんはええけど…。

「だから、大事な日ってなんなんよ？」

意味が分からん。



◆◇◆



3連戦、最終日。
ドラゴンズさんの練習を見学してたら、私を見つけた大島さんがやってきた。

大「今日もネタ探しか？」
「えぇ…あ。先日は、おめでとうございます」
大「ありがとう」

汗をぬぐう大島さんは、史上64人目のサイクル安打達成者。
ホンマ、すごいわー。

「記事にしたいので、写真いいですか？」
大「もちろん」

スマホを構えて、あの自撮りを敢行する。

「いきますよー」

シャッターを押して写ったのは、変顔やけどカッコいい大島さんと、やっぱり見切れてる私…。

大「不器用だな」
「よく言われます」

でも、もうこれでええねん。
ネタにはなるから。

亀「あ、Aちゃーん！」

さっきまで練習してたはずの、亀澤さんと平田さんもこっちに来た。
亀澤さんに握手されて、ぶんぶん振られる。

平「鳥谷さんにしばかれんぞ」
亀「マジで？！」

なのに、次の瞬間には、めっちゃビビってる。

「もー、平田さんったら！変なコト、言わないでくださいよ！」
平「コイツ、イジんの楽しいから」

ドラゴンズさんは静かだけど、波に乗るとめっちゃくるよね。

「…で、どうしたんですか？」
亀「俺も写真撮るー！」
平「ついでに俺も」

あぁ、そういうこと。
自撮りしようと思ったけど、大島さんが自分とこの広報さんに写真係を頼んだから、急きょデジカメに変更。

亀「〈ちーず〉はおもろないから、変わったのにしよ」
平「Aが決めて」
「えぇー…」

それやったら、今日の思いをぶつけよか。

「「「「今日のネタ、ゲットぉぉお！」」」」

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