Happy Everyday 2nd.

取材はちょっと…by私 ページ4

藤「姐さん、おはようございます」
「おはよう、藤浪くん」

全体練習の取材公開の仕切りで、グラウンドにいたら、藤浪くんが寄ってくる。
こないだ話してから、横田くんたちみたいに“姐さん”って呼ばれるようになった。
距離を置かれてたような気がするんやけど…気のせいやったんかな？

「今日はリラックスしてね」
藤「俺よりも、姐さんの方がガチガチですやん」

藤浪くんに笑われた。
だって、しゃあないやん。

「いやぁ、今、密着取材中なんよ」

私の横に、カメラを持ったテレビ局の人がいるんやもん。



◆◇◆



さかのぼること、昨日。
奥の応接スペースで、先輩が来客対応してた。

『どなた、ですか？』
B『○○(番組名)』
C『スケジュール確認やねんて』
『ん？この間、すり合わせてオッケーもらったばかりですよ？』

先輩らとお茶しながら、陰でこっそりと様子をうかがう。

A「A、こっち来い」
「え、あ、はい！」

めっちゃ笑顔な先輩に呼ばれて行ってみると、隣に座るように促された。

「な、何でしょうか…？」
A「これがうちのAです」

ディレクターさんとカメラさん2人から名刺をいただいたので、私も新品の名刺を渡しておく。
ちなみに、これが初名刺交換です！

女「明日、Aさんの密着取材させていただきます」
「えぇ？！いやいやいや！ちょ、どーゆーことですか！？」

いきなりすぎるわ！
先輩をみると、そりゃもう、悪い笑いをしてる。

A「ただのサプライズやん」
「私、顔出しNGなんですけど？」
A「遅いわ。もう回ってんで」

目の前を見ると、ホンマにカメラが回っとる。

女「ここ、オープニングで使わせてもらいます」

なんてこった！
パンナコッタ！



◆◇◆



藤「姐さん、肩の力を抜かないと」

半笑いの藤浪くんに元気づけられてたら、ふらっと能見さんがやってくる。

能「いつもより、おめかししとるやん」
「密着取材中なんですよ…」

能見さんは私の隣を見ると、納得したような顔をした。
すかさず、ディレクターさんが突っ込む。

女「Aさんは、どんな方ですか？」
藤「いっつも笑ってますね」
能「見ての通り、真面目な人ですよ。イジリがいがあります」
藤「じゃ、ファイトです！」

ニヤニヤなのっぽ2人は練習に行ってしまった。
あぁ、コツ聞こうと思ってたのに…。

女「緊張されてます？」
「はい」
今「Aちゃん、リラーックス！」

遠くで今成さんが叫んでる…。
リラックスできたら、こんなに苦労してへんわ！

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