NOT RETURN

2:姫 ページ3

北斗:……それもそうだな樹、サンキュ。



樹:へへっ。



北斗:バニラシェイクおごるわ。



樹:やった♪








(人1)A。



この都内一の金持ち学校、聖リリィに通う生徒の中でもトップクラスの金持ちのお嬢さま。



生徒の中でも抜きん出た美貌。



学年10位以内の成績(1位はオレ)。



明るい性格。



学院内で人気のお嬢さまだ。



そんなヤツだから、当然人気も高い。



だが、皆撃沈している。



それでも、人気は高い。



男女生徒、教師問わず人気だ。



いわば、学院の”姫”。



彼女を嫌うヤツなんて、いない。









―――――オレ一人を除いて。



樹:しっかしお前の片想いも長いよな。



北斗:え？



樹:(人1)さんだよ。三年間ずっと片想いだろ。



北斗:……まあな。



樹:ま、お前なら(人1)さんと釣り合うからいいけどな〜、そろそろコクったら？



三年間一緒のオレとしては見ててもどかしい。

そう言って樹はニヤリと笑う。



北斗:ちゃんと相手にオレの存在を知ってもらってからじゃないとな。



樹:いやいや、お前を知らないやつが学院内にいるわけねえじゃん。学院の男子人気トップが。



お似合いじゃん、と樹はニコニコする。









―――――樹はオレが(人1)にどんな思いを抱いているか、知らない。

3:背中→←1:特待生

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