【鬼滅の刃】絶対美-鬼舞辻無惨-

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目の前には"お館様"と呼ばれる鬼殺隊の中心核が居る。



私は頭を下げているので姿を確認することが出来ない。


けれども、先程私の両脇に殺気立っていた隊士達に向かって、それを鎮めるような発言をした途端、周りの殺気が消えた所を見る限り、想像以上にカリスマ性がある人間だと伺えた。





｢面を上げていいよ、Aさん｣






優しい子供をあやすような声で。





彼は病に侵されているのか皮膚が爛れていた。
しかし彫刻のように美しく、無惨様にとてもよく似ていたので少し驚いた。








｢このような強引な形になってしまってすまなかったね。どうか許して欲しい。｣







『……いえ、』






盲目の人は好きだ。
彼らは私を見ることが出来ないから私を醜いと感じる心もない。



本当の自分をさらけ出せるような気がしていたからだ。



お館様と呼ばれたその人の名は産屋敷耀哉といった。





彼もまた見えていないようだった。







話をしている中で、空気で感じるということがあるのか、私の周りの雰囲気に過敏だった。






嘘をつけないような、そんな感じだった。
迷いや動揺は正しい判断を鈍らせる、産屋敷耀哉という人物にはそれが出来ないようなそんな感じだった。




胡蝶しのぶには簡単に出来た嘘が未だにひとつもつけていない。話を濁すだけで上手く嘘がつけなかった。





盲目の人は好きだ。
この人は嫌いだ。




そうか私は脳天気な盲目が好きだ。
何も考えていない者が好きだ。扱いが楽だ。嘘をついても全く問題ないからだ。
この産屋敷耀哉とは正反対の盲目が好きだ。





そう考えるとここで嘘をいえば余計に厄介だと判断できた。




｢君がもし鬼と関わっているならば、是非ともそのことについて教えて欲しい。｣






『……』





｢おい、この質問を何回された？もう６回目だぞ！いつまで黙ってんだよォ！！何とか言えよ！！！｣




｢不死川さん、少し黙っててください。｣




不死川と呼ばれた男が私に怒号を上げて、胡蝶しのぶが止める。







『名前は鬼舞辻無惨です。鬼の始祖で絶対的存在、私は彼と半年間共に過ごしています。』






私がそう口を開くと周りの者の動揺が酷かった。






｢もう少し詳しく聞いてもいいかな？｣





絶対に逃げ切ってやる。


ーー
すみませんもう出来ました…
↓
【鬼滅の刃】小心者-産屋敷耀哉-

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