恋するデスノート３

そんな君 # Ｌ ページ28

＊原作版Ｌ





『………疲れちゃった、』





力なくソファーに身を沈める。今は何も考えたくない。何もしたくない。


こんな気持ちをＬにぶつけて、一体どうしろというんだろう。


答えなんて、初めからきっとない。ただ、わけもなく自分の弱いとこを吐き出したくなった。




独り言みたいにつぶやいたわたしを、いつもの声が呼ぶ。





「A、……こちらへ来ますか？」





いつものあの独特な座り方を崩してから、ぽんぽんと自分の膝を叩いて、Ｌがわたしを甘やかす。


今日は恥ずかしさも意地も、なにひとつ顔を出さない。


わたしは小さな子どもに戻ったみたいに、Ｌの首元にぎゅっと抱きついた。





『もうやだ、…こんな自分イヤ。全然だめ…』





愚痴るわたしを包むように、何も言わずに頭を撫でてくれる。



いつもはドSで意地悪で、やらしいことしか考えていないＬだけど。


わたしが本当にダメなとき、こんなふうに大きく受けとめてくれる。



そんな優しさに、無性に泣きたくなってしまうんだ。





「……知ってますか」


『……？』


「あなたは甘え方が分からないだけで、本当は甘えたいんです」


『………える、？』





頭を撫でてくれていたＬの手がとまる。体を軽く離されて、急にさみしくなった。


すがりつくような視線を投げかければ、まっすぐでいて、優しいＬの瞳と交じり合う。





「私は、そんな不器用なAが好きですよ。……知ってますか？」


『…………………ばか、』





大きな両手に頬をつつまれて、ゆっくりと近づく距離…


目をつむるのももったいないくらい、こんなにも、Ｌが愛しい。




…それでもこわくなる。どうしてこんなわたしを、愛してくれるの…？




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