せんせぇ ページ5
アズールside
｢で？｣
アズール｢ですから、｣
｢アズールはさ、私の事なんだと思ってんのかな｣
ジェイドのようににこにこしたかと思えば
フロイドのようになることもある…
そう、自分の中の人生辞書はそう記されていたのに
｢ジェイドとフロイドが使えないからって｣
｢私に何でもやらせようって？｣
｢クソガキが舐めたこと言ってんじゃねえぞ｣
彼女の目は怒ってる時のみ…ではないが
感情で目の色が変わる
金目、いや黄金
宝石の瞳と言われるほど、価値のあるもの
一時期彼女はオークションに出され
瞳の色の影響で狙われたことがあるが
彼女は凶暴なウツボの人魚
それはそれは会場中がボロボロになるわけですね
アズール｢いいえ、フロイドとジェイドのお願いです｣
アズール｢今はあなたがいる限り、彼らは動けない｣
あなたの許可が降りるか、降りなければ
あなたがやって頂きたい、と
｢学校の先生やってんだよこっちは｣
｢本性見抜かれちゃたまらんわ｣
ﾁｯと舌打ちし、タバコを吸って吹いた
｢陸にいるんだよ、海の中と同じにすんな｣
アズール｢…では、許可をいただけるんですか？｣
｢ダメだ、ママとパパには知られてる｣
｢これ以上あの二人を抑えるのは骨が折れる｣
｢暴力はダメだ｣
｢それが出来ないなら、学園を辞めてもらうからな｣
｢人を傷つけていいわけがねえんだ｣
｢自分に返ってくるだけ｣
｢お前ら3人守りきれねえからな｣
と、彼女は帰る
生徒｢あ、リーチ先生！｣
｢あらあら、小魚ちゃんごきげんよう｣
生徒｢食べていかないんですか？｣
｢そうねえ、じゃあドリンクだけ頂こうかしら｣
生徒｢メニュー表はこちらになります！｣
｢あらありがとう｣
生徒｢リーチ先生…この後時間ありますか｣
｢この後？そうねえ、あるわよ？30分くらいは｣
生徒｢リーチ先生に勉強を…｣
｢構わないわよ、どこが分からないの？｣
アズール｢…｣
彼女は、海の中では
凶暴に産まれた
僕も関わりがなかった時でも
耳に入るくらい…
サメとクジラの人魚と共に居て
楽しそうに笑って、喧嘩ばかりしてた
でもある時、サメの人魚の親戚に
ジェイドとフロイドが喧嘩ふっかけて
大変なことが起きて
初めて彼女は
彼らを食い散らかした
彼女のギザギザの歯は血まみれで
みんな離れてった
陸に上がるのが早かった
13の時だ
その時の彼女を今でも思い出す
黄金の瞳で、海を睨みながら居なくなった
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作者名：のるのら
| 作成日時：2023年9月26日 9時
