ウツボせんせぇ (ページ32)

今日:19 hit、昨日:47 hit、合計:17,797 hit

せんせぇページ32

フロイドside

｢これを混ぜることによって、綺麗な…｣

姉ちゃんを見てるけど

どうも違和感がある

フロイド｢…｣

ジェイドも姉ちゃんに聞いたりしてたのを見たけど

姉ちゃん、どこか嘘をついてるようには見えないのに

時々悲しそうな表情をする時がある

フロイド｢(…なんか隠してんじゃねえの？)｣

だけど、ジェイドの魔法は通用しない

姉ちゃんの魔法は、そもそも

前は使ってたんだ、ユニーク魔法

フロイド｢(母さんが言ってた)｣

俺と姉ちゃんと母さんしか知らない

姉ちゃんのユニーク魔法

フロイド｢…｣

そもそも、A・リーチは

最初から変だった

黒々してた

まあ、時々居るけどそういうやつ

俺ら家族とは似ても似つかないものがある

母さんと父さん瞳は俺らの片目の色

それらをオッドアイで俺らは引き継いだけど

姉ちゃんは黄金だった

穴に入ってても、光ってる瞳は

みんな興味が湧いて金目だと言って襲ってきてた

アズールと出会ってからは、瞳の色をコロコロ変えてた

髪の色もそもそも、俺らと同じ色じゃなかった

黒髪に黄金の瞳だったはずだ

それがいつしか、俺らと同じになってた

鋭い爪を持って、威嚇してた

俺の姉ちゃん、変だなって思ったのは

ユニーク魔法が使っては行けないと言われたことだった

母さんとの約束をしてた

使ったら、姉ちゃんでは無くなるからって

フロイド｢…｣

｢フロイド、どうしたの？ぼんやりして｣

フロイド｢んーん｣

｢そう？ならいいけど｣

お前は出来る子なんだから、と頭を撫でられた

フロイド｢姉ちゃん｣

｢ん？｣

フロイド｢…話したいことある、｣

｢…分かった、ジェイドも一緒？｣

フロイド｢いや、俺だけ｣

授業が終わって話を出してみた

フロイド｢姉ちゃん、ユニーク魔法使わねえの？｣

｢、｣

フロイド｢…｣

姉ちゃんは驚いた

まあ、正確には

母さんに言われてたことだった

フロイド｢姉ちゃんのユニーク魔法ってさ、｣

フロイド｢コピーだよな｣

｢…｣

フロイド｢その姿、〝誰〟？｣

姉ちゃんは驚いた顔をした

｢…そっか｣

フロイド｢…｣

｢フロイドはジェイドと違って、分かってたんだな｣

フロイド｢…本物の〝姉ちゃんはどこ〟？｣

｢…｣

姉ちゃんは笑う

母さんは悲しそうに笑う

いつも、ごめんねって

｢…フロイド、ごめんね｣

フロイド｢…｣

俺、知ってた

姉ちゃんが、俺の姉ちゃんじゃないのを