【完】江口兄が妹と暮らすお話

江口拓也の妹14 ページ14

梅原side

｢う、んん…えいや！｣

ボールを持って投げるけど

ていん、ていん、ていん

何かを当ててる

｢う、えいやっ！｣

ていん、ていん、ていん、

｢うー、えいやあ！｣

べちっ、とボールを叩くと

江口さんにぶつかった

江口｢いでっ｣

｢あ！｣

てててと走っていき

｢たくちゃ、ごめちゃ…だいじょぶ？｣

いいこ、いいこ、と言いながら江口さんを撫でる

江口｢大丈夫〜A、楽しい？｣

｢たのちい！｣

江口｢はは、よかった｣

｢たくちゃ、あんね｣

江口｢なあに｣

｢ずっといしょ？｣

江口｢帰らないってこと？｣

江口さんの手を取って聞いてくるAちゃん

｢たくちゃ、いしょ、いい？｣

江口｢うん、お兄ちゃん嬉しいなあ〜｣

｢ひひっ、だいしゅき｣

ひしっ、と江口さんに抱きつく

江口｢…｣

優しい顔をして大事な妹を撫でる兄の顔

梅原｢(こんな顔あまり見ないな)｣

江口｢守るからね、A｣

ウトウトしてるAちゃんを抱き上げる

江口｢…よしよし｣

背中を優しくトントンとして頭を撫でる

梅原｢眠りました？｣

江口｢うん、スヤスヤだね〜｣

長いまつ毛、ぷるつやの頬

江口さんの服をきゅ、と握る小さな手

梅原｢結局兄貴が好きなんですね｣

残念です、なんて言ったけど

江口｢俺さ、31歳も下だから戸惑ってたんだよね｣

梅原｢まあ、俺にもそこまで下の子出来たら笑｣

江口｢くーちゃんママの件終わってないからさ｣

なんとかしないとね、と江口さんは言う

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