何であんたら数値そんなに高いの？【名探偵コナン】

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「お待たせ、人がたくさん並んでて…待たせてごめんね。…誰かと話してたのかい？」

しばらく先程の不審者が消えていった方を見つめていた私は、ようやく帰ってきた保護者に目を向けた。

「…不審者」
「不審者？…どこに消えたんだい？」
「多分、もう追っても無駄。…手出ししない方がいいと思う」

もし本当に危ない人なら…下手に刺激すると逆上して一般人に手を出しかねない。…まあ特徴的外見は覚えているんだ。もし指名手配犯とかだったらまあ…お巡りさんに報告するとかそれくらいはしようか。
当然のことだが、危険度は私以外には見えない。もしまだ何もやっていなかった場合、お巡りさん達にとっても無駄な時間を使ってしまう。
被害者が出たからじゃ遅い、とは言うが証拠が無ければ犯罪者を裁けないというのと一緒。逮捕に足る証拠というのが必要なのだ。

「なら、僕が警察に言っておくよ。その人の特徴は？」
「…髪が長い、ロン毛の男」

保護者がそれで？と視線を送ってくる。

「目付きが悪くて高身長。人相が悪い。目の下に濃い隈」

私は嘘偽りなく、情報を述べた。そういえばもう一つ、特徴的なものがあったかな。

「目が緑」

淡々と述べると、保護者は目を見開いて固まった。だがそれも束の間。すぐに保護者は優しい微笑みを繕った。…だが気のせいだろうか。嫌悪のオーラを滲み出している。

…もしかして知り合いなのだろうか。そう思って聞こうと思ったが、ふとした瞬間に保護者の笑顔をよく見てみると、俗に言う真っ黒微笑という初めて見た感情を含めた笑みを浮かべていたことに気付いた。

その初めて見た感情は…何だろうか。怒りか何か…どこか敵視しているような、気に入らないといったようなものか。兎にも角にも、保護者は保護者が思い浮かべている人に対して好きとは正反対の感情を抱いているようだった。

「その男、左利きじゃなかったかい？」
「…両手をポケットに突っ込んでたから…」

そっか、と困ったように保護者は笑うものの、保護者はそれ以上の質問はしなかった。ただ、私の頭を撫でて、

「教えてくれてありがとう」

と、ただそれだけ言った。…私は、その人の話は保護者には地雷だろうか。と思い、聞くのはやめておいた。

「それじゃ、あとは生活用品でも買って家に帰ろうか」

私はそれに黙って賛同し、保護者に手を引かれて一緒に行く。

…買い物の途中で一緒にソフトクリームを食べると、保護者の機嫌はすっかり元に戻っていた。

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