何であんたら数値そんなに高いの？【名探偵コナン】

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「この服とかどうかな？」

私は否定の意を示す。

「そっか…ワンピースとかスカートは好きじゃないんだね」

ひらひらするものは動きづらいから仕方ない。
保護者の両手にある洋服に目をやりながら心の中で呟く。どこかノリノリなのか、保護者は次から次へと服を持ってきた。

ただ、何の嫌がらせなのか私の好みとは程遠いものだった。柄模様が入ったTシャツ、レースの入ったワンピース、晒している足の表面積が広そうなミニスカート、お洒落なロングコート。

…しばらく過ごしてみて、この男の頭はキレるのは分かっていた。私がこんなものを好まないのは、日々の私の服装を見ればわかることだろう。
その上でやっている、ということは嫌がらせ以外何があるだろうか。

似合うと思って？…死んだ目に似合う服なんて無い。地味な服ばっかり着ているからたまには？…冗談じゃない。欠片も私がそんな事思わないなんて分かっているだろう。

じゃあ何でこんなに私に勧めてくるのだ。地味色とは呼べない色の服を。
だから私は聞いてみた。




「ああ、そんなに暗い色の服ばっかり着ているより、こういう明るい服の方が気分も上がるかなって」

回答は間を待たずにして返ってきた。私は心の中では、はぁそうですか、といった薄い反応した出来なかった。表情の反応では更に無反応なことであろう。

「ほら、子供は黒よりもっと明るい色の方がいいですよ。これとかどうです？」

そんな理由だけでこの服とかを勧められてたのか。
私は今日何度目かの否定的な返事をした。

「そっか…似合うと思うんだけどねぇ」

そんな事より私はあんたと外出していると時々女性の視線とか感じるから嫌なのだが。一応顔は良いのだから、一際目立つ。

「…仕方ないか。そこまで言うなら、君が選んでいいよ」

ああ、やっぱり保護者は私のことを妥協して、私は選択権の自由を手に入れた。私がこんな風に譲らんと言わんばかりに断固拒否を行うと、保護者は必ず私の意思を尊重させる為に譲る。正直ありがたい。その警戒心と胡散臭い笑みと擦り寄るような言動が無ければ私の心は少しは揺れていただろう。

私は灰色のパーカーと黒色のズボン、そして下着やその他諸々を買ってもらった。
途中、何かさりげなく保護者がアクセサリーか何かをカゴの中に入れていたが、多分気の所為だろう。可愛い黄色のヘアピンとか見てない。

「さ、お会計して別のお店に行こうか。ちょっとここで待っててね」

私はレジの近くで待たされた。

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