【WT男主】呪われてんだよ (ページ18)

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『いいのかって言われましても…？』

「おまえもこのバカに文句の1つでも言ったらどうだ」

いやぁ…そんなぁ…

『俺が言ったどころでどうこうなんないでしょうし
迅さんがいいならそれでいいんじゃないですか？』

「意外とAってそういうとこ冷たいよな、いっつも」

『えー？そうですか？？

まぁでも確かに、自分のエゴより他人の得を優先できる人間の真意はわかりませんけども

その目的を達成するために、周りの力は必要なかったっていう事実を突きつけられているって言うことは理解しました』

「え、ちょっと、A激おこじゃん」

『怒ってないっすよ

仮にそうだとしても矛先は自分自身ですから』

結局俺は、この人の目的の手助けなんかできる力を持ち合わせてない訳だ

するとぐしゃぐしゃっと迅さんに頭を撫でられる

『え、ちょっとっ、』

「もー、拗ねないのA」

『拗ねてないですよ』

「あーはいはい、そうでちゅねー」

『ちょっ！』

「あ、そうそう、もうひとつ」

あ、このセクハラマゾ野郎、話逸らしやがった

「おれ黒トリガー(ブラックトリガー)じゃ無くなったから、ランク戦復帰するよ

とりあえず個人(ソロ)でアタッカー1位目指すからよろしく」

「そうか！
もうS級じゃないのか！
そういやそうだ！

おまえそれ早く言えよ！

何年ぶりだ！？
3年ちょっとか！？

こりゃあ面白くなってきた！
なぁ、風間さん！」

「おもしろくない
全然おもしろくない」

太刀川さんは尻尾はやしてブンブン振り回してそうな勢いだし
風間さんも否定しながらもちょっと嬉しそう

うん、迅さんもあれは嬉しい時の顔だな

そっか、好敵手(ライバル)か
迅さんも意外とまた同じステージでライバルと戦いたかっただけなのかもしれないな

風刃(最上)という黒トリガー(呪い)を手放して

うん、いいなぁ…

3人とも楽しそうだな

なんかじじいみたいなことを考えてると迅さんが俺の方を見てくる

ん？何よ

「もちろん、Aも
首洗って待ってなよ？」

…ははっ、
そっか、そこ(ライバル)に俺(裏切り者)も入れてくれるのか

『点数、搾り取らないでくださいね？』

「えー、それはどうかな」

「よし、Aとりあえず俺とやろう」

『なんでそうなるんすか？太刀川さん』