学園祭4 ページ5
それから毎日、授業と準備の時間を繰り返しながら着々と学園祭の準備をこなしていく。
そして一週間前。全部が準備期間となる週だ。
ホール担当のみんなは看板作りやチラシ作り。
厨房担当はメニュー試作や開発。
ちなみに今は厨房担当は全員家庭科室に集まっている。
「今までで1番の出来…だね!」
私が満足気に声を上げると、皆が寄ってきて早速フォークでパンケーキを食べ始める。
「美味しー!」
最初はホットケーキミックスで作ろうかと考えていたけれど、やっぱり手作りがいいかなと思ってパンケーキだけは手間がかかるけれど自分たちで作ることにした。
料理ができる子はこのクラスには結構居たので、ローテーションも上手く組んである。
材料費は卵に結構かかるが、みんな業務用でまとめて買えば安いし、何せこの学校お世話になっている問屋があるらしい。
まあそこら辺は置いておいて、出来上がったいくつかのパンケーキをホール係の皆に持っていこうという話になった。
「Aちゃんは牛島くんでしょ!ほらほら行った行ったあ!」
クラスの子に急かされて、出来たてのパンケーキを持って教室に向かう。
私が持っているのは、何とか一昨日に考案したしょっぱい系のベーコンとチーズをトッピングしたもの。シンプルだけど、以外に美味しかったのでこれで決定にした。
ちなみにもうひとつプラスでトッピングの値段を払えば、スクランブルエッグも乗せられる仕様にしている。
「皆、試作のパンケーキがいくつかあるから良かったら食べて…!」
使い捨てのフォークセットをみんなに渡す。
ほかの厨房係の子達も来たようだ。
「やったー!A達のぱんけ…おっと、まずは牛島が先に食べな!」
琉璃ちゃんまで…皆そこまで気を使わなくても良いのにな…。
「一昨日考案、おかずパンケーキだよ…!お味はどうかな?」
若利くんは、フォークで綺麗にパンケーキを取り口へ運ぶ。
「ん、美味いな。これなら好評だろう。」
ほんわかと微笑む若利くんは、なんだか可愛らしくて。
他のみんなもおかずパンケーキを食べて、美味しいと言ってくれた。
「あ、そう言えば買ってきて欲しいものが出来たんだけど、牛島くんとAちゃんで行ってきてもらってもいい?」
委員長からの言葉。
「ん?」
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作者名:矢風 | 作成日時:2019年12月6日 20時