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side 藤井
年頃の女の子で体重計持ってないとかあるんか?
新しいヘッドフォンええの買いたくて電気屋行って、したらポイント結構溜まってて。
ちょうどええし買ったげた。
俺ってばええ男。
したらしげがしょーもない賭け事言い出して。
しげも濱ちゃんも痩せたと思ってはいたらしい。
そんなAが、目の前でゆらっと動いてそのまま前に倒れこんだ。
濱「えっ」
藤「は」
重「ちょ、お前何してんねん」
しげが咄嗟に体を支える。
重「おい、A?ふざけてんちゃうぞ」
声をかけてもAは返事をしない。
ぐったりとそのまましげに体を預けてる。
顔を覗き込んだらやたら、青白い。
重「淳太どうしよ、こいつ意識ないで」
中「...は?」
俺らがふざけてると思って放置してた淳太がしげの声で雑誌から目を離してこっちを見た。
Aの様子を見て目を見開く。
中「ちょ、とりあえず横にさせぇ。
濱ちゃん誰かスタッフさん呼んできて。
流星は美和に連絡」
淳太が一瞬で判断して俺らに指示を出す。
しげはAを抱えて胡坐スペースまで運ぶと横にした。
濱ちゃんが慌てて楽屋を出てく。
美和さんは今日大阪。
うわ、どうしよ。
中「A?聞こえるかー」
Aの横に膝ついて肩を叩きながら声をかける。
やけどAはビクともせぇへん。
重「息しとるよな...?」
中「しとるわアホ。流星、美和出た?」
流「出ぇへん。どうする?」
中「どうもこうも俺らは仕事せなアカンやろ」
重「やけどっ」
中「とりあえず救急車呼ぶか...」
そんなん話してたらAの肩が小さく動いた。
重「おいA!聞こえてんのか」
中「頬叩くなアホ!」
「...っ」
藤「A、大丈夫か?」
Aはぼーっと天井をしばらく見て、何度かまばたきしたらのそっと体を起こす。
「え...っと」
重「お前、気ぃ失ってんで」
「は、」
中「ほんまの事やで。とりあえずAは今すぐ病院行き」
「でも」
重「でもちゃうわ。自分の体調管理もできんで何がマネージャーなん?」
藤「ちょ、そんな言い方せんでもええやろ」
キツい口調のしげの額には汗が浮いてて、どれだけ本気で心配したのかすぐにわかった。
バタンと扉が開けて濱ちゃんが女のスタッフさんを連れてくる。
濱「気ぃついた!?」
「はい」
ス「わ、顔色悪いですね...
どうしますか、病院行くなら車呼びます」
中「すみませんけどお願いできますか」
「..っ」
重「お前は車来るまで寝とけ」
そう言ってAのを寝かせるしげがやたら男らしい。
俺びびってなんもできひんかった。
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作者名:のら | 作成日時:2019年6月12日 1時