第二十三話 「神出鬼没」 ページ24
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3人を見送った後、私もその後を追うように歩き出した。
.......?
廊下には私しかいないはずなのに、もう1人別の人の気配を感じてキョロキョロと辺りを見回していると、
突然その気配は背後に近づいた。
それと同時に私は慌てて距離を取る.....
が、その必要はなかった。
「"湯冷めするから"なんて言って、
良い子たちを部屋の外に出させないようにしているのかい?」
『利吉さん......』
こんばんは、と笑顔を見せるその人は、お昼前にも会った山田利吉さんだった。
驚かされたお礼に一発殴ってもいいですか?
え?だめ?
『......夜に部屋から出て物騒な事に巻き込まれたら危ないでしょう。』
「それは君の客人のことか?
それなら気にしなくていいさ。私が手を貸すと言っただろう?」
『確かに仰ってましたが....』
手を貸してもらえるならもらえるで、また別の仕事を増やす訳にもいかない。
そう思い下を向く私を見て、
私では不安かい?と寂しそうな表情で私の顔を覗き込む。
......でもその表情の内側には、心なしか笑っている表情も見えた気がした。
さてはこの人、またからかってるな......?
再度殴りたい気持ちがふつふつと湧き出てくるけれど、
私は、はぁ....とため息を吐いて気持ちを整える。
『別に心配をしてる訳じゃないです。
ただその.....申し訳ないなと思っただけです。』
「....それも気にしなくていいよ。」
『.....?』
さっきまでおちゃらけていた雰囲気だったのに、急に落ち着いた声で話す利吉さん。
不思議に思ってチラッと横目で見ると、なぜか私に優しく微笑みかけていた。
そんな利吉さんを見て、
ずっと疑問に思っていたことが口からこぼれでた。
『.....あの、どうして私に優しくしてくれるんですか.....?
やっぱり、私たちどこかで会ったことが.....』
「…さぁね。」
そう言って利吉さんはまたすぐ元の表情に戻り、今日も疲れたなぁなんて言ってグーッと伸びをする。
また誤魔化して…!
....それか自分で思い出せってこと?
『別に教えてくれてもいいじゃない』と頬を膨らませると、
それとは別にもう一つの疑問が私の頭をよぎった。
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春の黒猫(プロフ) - 依利さん» コメントありがとうございます!すごく励みになります...頑張ります^ ^ (2020年10月12日 21時) (レス) id: aee551e7f9 (このIDを非表示/違反報告)
依利 - すごく面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年10月11日 21時) (レス) id: ed636e8d4e (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - 菜々さん» コメントありがとうございます。読者様が苗字を設定しない場合、元々の主人公の苗字を設定しておいて欲しいとの事でしょうか...?一応この小説は苗字と名前の設定が可能になっておりまして、あえて苗字を設定していないのですが...(・・;) (2020年10月9日 16時) (レス) id: aee551e7f9 (このIDを非表示/違反報告)
菜々 - こんにちは読みたい所ですが設定のとこ少し直した方思います参考なったら嬉しいです例えば→夢崎(名前)。こんな感じです読みづらくすみません (2020年10月8日 16時) (レス) id: ea6e979d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春の黒猫 | 作成日時:2020年9月22日 16時