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パシッ
乾いた音が頭上で鳴る。
「それぐらいにしておけ」
侍「テメェ!誰だ!」
目を開けると、誰かが立っていた。私の意識は、そこで途切れた。
伊作sid
「A!、、、A!」
『はぁ、はぁ、』
利吉さんが突然、肩を怪我したAを連れてきた。その傷は深くて、Aも荒く息をしてい
た。それにしても、血が止まらない。
「血が止まりません!!伊作先輩!!」
「っ、、、乱太郎!止血の薬草をもっと持ってきて!」
「はいっ!」
Aの顔を見ると、貧血なのか顔が蒼白化していた。このままだと、、、死んでしまう!!!
利吉sid
任務の帰りに茶屋に寄っていこうと思って道を歩いていると、どこか騒がしかった。
「どうかしたんですか?」
農民「あぁ、茶屋で店員が侍に斬られそうになったところを、若い姉ちゃんが助けたらしい…あいにく、肩を負傷したらしいが…」
私はその話を聞いて、気づいたら体が動いていた。野次馬を押しのけて近くに行けば、顔面蒼白にな
っている店員と、その下に肩を抑えて座り込んでいる女の子。虫の居所が悪かったように苦々しい顔
をしている侍が立っていた。
『侍の命の刀で、か弱いお姉さんを斬ろうだなんて、、、飛んだクズね』
女の子がそう言うと、侍はもう一度刀を振り下ろした。私は瞬時に刀をつかみ、店員と女の子を庇う
ように立った。
「そのくらいにしておけ」
侍「テメェ!誰だ!」
私はやりたくないが侍の腹を軽く殴って気絶させると、女の子の方を見た。どうやら、気絶している
らしい。これは良くないと思い、忍術学園に連れて行こうと決めた。
伊作くんに診てもらってる間も苦しそうに歪ませる顔を見ると、こちらまで痛くなる。それにしても
まさか忍たまだったとは…。
『ゔぅぅぅ…はぁ、はぁ…い''っ…』
「止まらない!」
血が中々止まらないためか焦り始めていた。
伊作sid
いつになっても止まらない血。斬り方がアレだったのか、中々止まらないところに傷が出来ていた。
これ以上はまずい。僕は冷や汗よりも、手が震えていた。
yousid
痛い。焼けるように痛い。この痛みは見覚えがあった。
私がまだ10歳の頃。水軍の仕事をしている時に、突然何者かに矢を射られたのだ。その時はすぐに
血が止まったが、後から痛くなった。その日はずっとうなされ続け、もう終わりだと感じた。
『ゔっ…』
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作者名:朝霧 | 作成日時:2022年3月21日 17時