兵庫水軍紅一点、忍たまになります (ページ2)

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【鬼蜘蛛丸sid】

『ここが忍術学園？』

「そうだ、見りゃわかるだろ？」

今日は義娘のAの編入学の日。校門の前に来てもずっとブスッとしている。

「それでも１５歳…ましてや海賊か？」

『え？』

俺はAを見ると、海賊の誇りを教えた。

「どんな時にも怯まず退かない…いつまでも堂々としなきゃ海賊と胸を張って言えないぞ」

『……だよね。じゃあ、行ってきます！』

ふてくされた顔はキラキラとした顔に戻り、小松田さんと中に入って行ってしまった。

「大丈夫だろうか…」

【yousid】

中に入れば、長い廊下が真っ先に目に入った。そしてその壁にはそれぞれの学年のクラスの札が吊る

されていた。

「学園長先せ～い、江ノ本さんを連れてきました～」

そう言ってふすまを開けると、緊張感漂う空気が全身を覆った。自然に肩に力が入る。

「お～！江ノ本A！待っておったぞ！」

学園長先生と対面で座れば、何やら緑の服を差し出された。

『これは…』

「六年生の制服じゃ！これを着て、今日から忍たまになるがいい！」

『ちょ、ちょっと待ってください！ここにはくノ一教室があるはずですが…』

私がそう発言すると、学園長先生は苦笑いしながら

「すまん、それが…空きがなくてな…」

と、いうことで。くノ一教室の空きがないため、忍たまとして男の子たちと生活することになりまし

たとさ。おしまいおしまい←現実逃避

そのあとは制服に着替えて校庭を突っ切っていこうとした。と、

「江ノ本先輩…でしたよね？」

突然メガネをかけた男の子に話しかけられた。

『ええ、そうよ』

「私、猪名寺乱太郎と言います！忍術学園へようこそ！」

乱太郎がキラキラした目で私を見ると、なぜか人数がいきなり増えた。そして質問攻めにあう。

「兵庫水軍で活動なさっているとお聞きしたのですが、本当ですか！」

「ナメクジは好きですか！」

「得意武器はなんですか！」

「カラクリ好きですか？」

『あ～！ちょっと待って！兵庫水軍で活動しているのは本当よ、ナメクジはちょっと苦手、得意武器は猫手と袖箭、カラクリには興味あるわ…ところで、貴方達は何年生なの？』

庄左衛門「一年生は組です！ちなみに、江ノ本先輩は六年何組に？」

そう聞かれて自分の懐にしまっておいたカードを取り出すと、裏を見た。

'' 六年は組 ''

『六年、は組…』

突然、すっごくワクワクしてきた。