38-3 ページ32
「担任として最も大切にしている事は？」
「…そうですねぇ…あえて言うなら「一体感」ですわ、お母様」
おお、なんか担任っぽくなってる。
「じゃあ、うちの渚にはどういった指導方針を？」
「まず渚君にはキスで安易に舌を使わないよう指導しています」
最初に担任っぽい応え方をしていたから次の質問もいい感じになるのではと思っていたけど、想定外の返答に驚いた。
それから唇が密着してからどうやって舌を入れるかの説明に入っていく。
「「一体感」を崩さないよう、そっと舌を忍ばせるのです」
「問題外だ」
「訴えられッぞ、こんな痴女担任」
最初のそれっぽい返答の「一体感」もキスに関する事だったらしい。これは流石にダメだ。
「ていうか、
他の生徒にも三者面談を希望した親御さんがいて、その時は烏間先生が対応してくれたそうだ。
先生を統一しないと親同士で話が合わなくなる可能性がある。
「ヌルフフフ、むしろ簡単です。烏間先生にバケればいいんでしょう？」
ドアのガラス越しでそう自信に満ちた笑いをこぼしているのは殺せんせー。変装しているからか烏間先生特有のギザギザ髪の頭が見える。
「いつものクオリティ低い変装じゃ誤魔化せねーぞ」
「すれ違うくらいならまだしも…面と向かってじっくり長く話すからね〜」
「心配無用。今回は完璧です！！」
そう言ってドアを開けて入ってきた殺せんせー。
「おう、ワイや。烏間や」
『「(再現度ひっく！！)」』
本人は完璧に再現できていると思っているらしいが、どこをどう見ても全然似ていなかった。いつも通りの似せる気ゼロのコスプレだし、烏間先生はそんなダサいパンタロン履いてないと低評価だ。
「い、いや、でも、眉間のシワとかそっくりやろ」
「その前に口！！鼻！！耳も！！」
「なんで腕がソーセージみてーになってんだよ！！」
「烏間先生のガチムチ筋肉を再現したんや」
「無駄なとこばっか凝るな！！」
しかもどうしたんだろう、その口調は…その口調こそ烏間先生は絶対に話さないと思うんだけど…
「いままでギャグのノリでごまかしてきたけど…真面目に人間に似せるって難しいね」
じゃあまずはどの口が人間に近いか4つほど試してみたけど、最後のペコちゃんみたいなベロ出しはそもそも烏間先生が絶対やらない口だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miyu_miyu33??(プロフ) - 私もです！ (9月6日 6時) (
レス) @page50 id: 805b8a7a22 (このIDを非表示/違反報告)
美羽 - 三日月とフラワーを読みました次を読みたいんですけどパスワードが分かりません (9月5日 0時) (レス) @page50 id: 3d5ecef508 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：野乃梅 | 作成日時：2023年8月19日 1時
