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「かわいいと思っちまった」

「なんか屈辱」

「なんでよ!!」






プロの殺し屋として色々な事を指導してくれるイリーナ先生だけど、本当はすごく不器用な人。きっと、今まで積み上げて来た経験が邪魔して気持ちに素直になれないのかもしれない。






「佳奈ちゃんも側から見たらあんな感じなのよ」

『え、そうなの?……ん!?』






有希子ちゃんがそう言うから普段通りな感じで返しちゃったけど、よくよく考えたら、恋する女の子のイリーナ先生と私が同じ状態だということがバレているということになる。






『…何でわかったの?』

「見てたらわかるよ」






ついでにクラスメイトにもバレてると言われてしまい、私は急に恥ずかしくなってきてしまった。

2人のために夕食(ディナー)のセッティングをするということで会議が開かれた。
まず、イリーナ先生の服の系統が悪いということで、清楚な感じで攻めるという案が出て有希子ちゃんが昨日着ていた服を部屋から持ってきた。






「「「(なんか逆にエ ロい!!)」」」

「そもそもすべてのサイズが合わないっての」

「神崎さんがあんなエ ロい服着てたと思うと…」






岡島君が有希子ちゃんを嫌らしい目で見てくるから、私は恥ずかしがる有希子ちゃんを岡島君と離れた場所に移動させた。

大切なのは胸の大きさよりも人間同士の相性だと言うひなたちゃんの言葉で、次は烏間先生の女性の好みの話になるのだけど…






「「「(理想の戦力じゃねーか!!)」」」

「いや…強い女が好きって線もあり得るけど、ならなおさらビッチ先生の筋肉じゃ絶望的だね」






テレビのCMで出演していた女性をベタ褒めしていたという烏間先生。ちょうど良いタイミングで流れてきたCMに映る女性はマッチョだった。しかも3人同じ顔で大分怖い。






「じ、じゃあ、手料理とかどうですか?ホテルのディナーも豪華だけど、そこをあえて2人だけは烏間先生の好物で」






烏間先生の食の好み…ハンバーガーかカップラーメンを食べてる烏間先生しか見たことがない。
ホテルで皆が豪華な料理を食べる他所で二人がそれを食べるとなると不憫すぎる。
確かにイリーナ先生が言った通り、烏間先生の堅物って世界レベルなのかもしれない。だって、いくらなんでもつけ入る隙が無さすぎるし…






「なんか、烏間先生の方に原因あるように思えて来たぞ」

「でしょでしょ?」

「先生のおふざけも何度無情に流された事か」

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作者名:野乃梅 | 作成日時:2023年7月30日 0時

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