【あんスタ！】君と、魔法と、【逆先夏目】 (ページ2)

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自分の病室でお見舞いに来るという幼馴染を待っている。
私の部屋も、一応大人数の部屋なのだが、利用者が私しかいないため個室状態なのである。
だから、窓を全開にあけていると、たまに看護師さんに怒られてしまうし、抜け出すと必ずバレる。

「ふんふふーん♪」
鼻歌を交えて、最近よく耳にする曲を歌ってみる。この曲はだれが歌っているのかは知らないけれど、とても耳に残る曲なのだ。

すると、勢いよく病室のドアが開いた。

「A～、遅くなってすまぬ...」

「零ちゃん！久しぶりだねー...って」
ん！？
なんだか知らない人たちがぞろぞろ入ってきた！！？誰！？
髪の色がみんなカラフルで、とても個性的な...。
水色、ピンク、もっと薄い水色、赤、そして零ちゃんの黒と色とりどりの髪色にしか目がいかなかった。フリーダムな3人と、赤い髪の人だけは少し決まりが悪そうにしていた。

「具合はどうじゃ？」

零ちゃんの呼びかけに応じるよりも他の4人が気になってしまい、ポカンとしてしまった。

「おお、そうじゃったそうじゃった。こちらは吾が輩の」

「ご学友の皆さん...なのかな...」
驚いた。零ちゃんがアイドルの学校に通っているとは聞いていたけど、アイドルってこんなに派手な見た目なんだ...。

自己紹介をしてもらって、ある程度は話せるようになった。しかし、やはり初対面が4人もいると緊張が解けない。
4人が話しているのを黙って聞いているが、悪い人たちではなさそうだ。それになんだか、とても面白い人たちだ。この4人が零ちゃんのアイドルグループの人たち、なのかな。

「おっと、そろそろ僕は帰るのだよ。マドモアゼルと影片と次のライブについて話し合わなければ。」
そういって斎さんが席を立つと、深海さん、日々樹さんもぞろぞろと病室を後にした。次のライブについてって...もしかしたら、この人たちはただのクラスメイトとかなのかも。

少し残念に思いながら、横を見ると、すやすやと寝息を立てる零ちゃんとその隣でやはり決まり悪そうに居る逆先さん。

そういえば、逆先さん、さっきから全然しゃべっていなかったな。そう思い、話しかけてみることにした。