おかあさんではありません！4【歌.い.手】

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「か、可愛い！！」

まふまふさん宅。
最初に目に入ったのは可愛らしい猫。
いろはちゃんだ。

「触っても大丈夫ですか？」
「すぐに慣れてくれるかは分からないけど、どうぞ」

恐る恐る手を出すと、すんすんと匂いを嗅いだ後頭を擦り付けて来た。

「なんだこれ...可愛すぎる...」

最近癒しが足りない。
そのせいか、私はすぐにいろはちゃんにメロメロになってしまった。
おもちゃで遊んだり抱っこしたり、僭越ながら肉球を香らせてもらったりしていると背後からパシャリと聞こえてきた。

「.....まふまふさん？」
「なーにー？」
「今、写真撮りました？」
「うん。いろはにデレデレしてるAちゃん、めちゃくちゃ可愛い」
「すぐに消してください」
「いや」

肖像権の侵害だ！とまふまふさんかスマホを奪おうとするも、高身長の彼が手を伸ばしてしまえば届くはずもなく。

「届かないでしょ？」
「ちょ、縮め！」
「あはは、Aちゃんが猫みたいになってるよ」
「いいからスマホを寄越してください！」

ジャンプして必死に奪おうとしていると、

「何いちゃこらしてんだ」
「なんで急にそんな仲良くなってるん？」

うらさかのお二人がやってきた。

「羨ましいでしょー」
「馬鹿なこと言ってないで写真を消してください！」
「写真？」
「Aちゃんの可愛い写真」
「よし、今すぐ送れ」
「やめてください！！」

「へいパス」と自分のスマホを取り出したうらたさん。
何が嬉しくて気の抜けた顔を見られなくてはならないのか。
そんな私に坂田さんがいいこと思いついた！と声を上げた。

「ゲームで勝負せん？Aが勝ったらまふは写真を消す。まふが勝ったら拡散」
「お、いいね。そうしよ！」
「それ、私不利ですよね！？」

こうして命懸けの戦いが始まった。


(別に命はかけてないだろ)
(私にはそれに等しいです)
(お前もっと自分の顔面に自信持てよ)
(.....どういう意味ですか？)

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