おかあさんではありません！【浦.島.坂.田.船】

ですよね ページ37

朝、目覚ましが鳴る前に起きた。
こんなこと、久しぶりだ。
いつもは5回くらいスヌーズが鳴ってやっと起きられるくらいなのに。
心做しか気持ちもスッキリしている。
ゆっくりと朝食をとり、コーヒーを飲む。
(.....しあわせ)
こんな時間が持てたのも、4人のおかげだ。
(まぁ、忙しいのもあの人たちのせいだけどね)

いちど会社へ出勤し、「おはようございます」といつも通りに挨拶したつもりだけど「今日はなんか元気がいいね」だとか「なにかいいことあった？」と聞かれた。
ああ、なんて清々しい！

軽快にハンドルを滑らせ、4人の家に向かう。
今日は遅刻も大目に見てあげようなんて思っていたけど、

「...なんじゃこりゃああああ！」

某俳優さんの名台詞が思わず飛び出るほど、荒れに荒れたリビングとキッチン。

「あ、Aこれ洗濯よろしく」
「Aー、アイロンしてくれ」
「Aちゃん、これシミがついてるんやけど」

その中でいつも通りの人たち。

「これ！なんでこうなってるんですか！？リビングは足の踏み場もないし、キッチンは爆発でもしたんですか！？」

とごみやら荷物やらをかき分けながら進むと、

「うわぁ！」

ぐにっと何か柔らかいものを踏んだ感触が...。

「そこに、坂田寝とるで」

志麻さんが指さしたのは私の足の下。

「う〜ん、...なにぃ？」

洗濯物に埋もれながら寝ている坂田さんがいた。

「うらたさん、昨日やれば出来るって言ってましたよね？」
「飯は作れた」
「この惨状は？」
「知らね」



(何となく予想はしてました)

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