おかあさんではありません！【浦.島.坂.田.船】

酔っ払いさん3 ページ21

「まーしぃは相変わらずやなー」

ビールを片手に持った坂田さんがやってきた。

「俺はAがどんな格好でも好きやで」
「.......どうも」
「なんや、その反応ー！つまらんー！」

つまるもつまらないも...

「酔っ払いの言うことなんで」
「じゃあシラフの時やったらええん？」
「...そうでもないですね」

「少しは恥ずかしがるとかさー」なんて言いつつおつまみを食べ始めた坂田さん。
彼がこういう事言うのは日常茶飯事なのであまり気にならない。

「ていうか坂田さん、食べ物もらっても好き好き言うじゃないですか」

スタッフさんの中ではそれが可愛くて坂田さんに食べ物を与える人もいる。
おかげで最初に会った頃よりも少し丸くなったような気がする。

「そーゆーのとは違うの！」
「はいはい」
「Aが冷たいー！こんなに好きなのにー」
「いたたた！坂田さん力強いです！」

ぎゅーっと音がしそうなほど抱きしめられ、体が悲鳴をあげた。
酔っ払いは力の加減が出来なくて困る。

「離してください！ほら、もうお開きにしましょ！」

時計を見るともう、0時過ぎ。
いくら明日が休みといえど、彼らの体に支障をきたしてはいけない。
坂田さんの体を押し返すと、酔っているせいか簡単に離れそのままゴロンと寝てしまった。

「あーあ、坂田も落ちたか」

ビニール袋を持ったうらたさんが、坂田さんを軽く蹴飛ばした。

「これに空き缶入れて」



(おお、デキル男だ)

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