ずっと好きでしたｰS.Y- (ページ4)

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Shizuya Side
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入学して二年目の春

皺のない制服で後輩が入学してくる

今年はバスケ部何人はいるかな

式の途中そんなことしか頭になかった

_____ ブッー、ブッー

「おい、しず、」

『やっべ、切るの忘れてた』

前に座っているしめが振り返って注意する

ふとトークに目を落とすと1個下の後輩、中村海人からだった

海人閑也さんとこにA入学しますよ ^^/
　

目を通した一瞬で顔が熱くなるのが分かった

それを見ていたしめが

『ねえしず、そういえばあの子、うち来たんだね

　俺入場の時見つけちゃった

　かわいいから目立つよね』

と全てを察したように茶化してくる

てか俺Aちゃんいたの知らないし

「何の話？」

一応とぼけてみるけど、

『さあ知らなーい』

「お前誤解だよ、まじで」

こうは否定してもにやにやして元の方に直って俺に背を向けた

「無駄な抵抗、か」

Aちゃんは海人の同級生で仲がいいらしく
部活見に来てた時もよく海人と話してた

2人が付き合っている可能性だってゼロじゃない

だからと言って海人に真相を聞いてもちゃんとした答えが返ってきそうもないから
聞く気もない

そもそもAちゃんとまともに一対一で会話をしたことがないんだから

自分自身の気持ちに名前を付けられないんだよ