3. ページ3
You Side
.
.
『閑也さんってね、、』
息をのんで海人の言葉を待つ
『...あー、やっぱいっか、何でもないわ!
じゃあ!』
言いかけてコートに戻ろうとする海人
「え、ちょっと!それはない!ほんとない!」
海人の腕を思いっきり引っ張っると
痛い痛い、これ折れた、絶対閑也さんに負ける
とかぶつぶつ言う
閑也先輩に負けるのは私のせいじゃないでしょ
「ねえ、なに?言いかけたなら言ってよ!
気持ち悪いじゃん!」
『いやあ、お前いつも ”自分で何とかするの!”っていうじゃん?
だから余計な事言わないほうがいいかなーって思った俺の心遣いなんだけど?』
「そんな心遣い要らない!早く言って!休憩終わるよ!」
そう言うと急に真剣な顔になった
海人の大きな黒目がちな目に、
焦り・不安の色を浮かべた私が映す
鼻息荒くした私をしばらく見つめ
ぷは
と堪えられないと笑う
「なんなのほんとに」
少しムッとすると
『ごめんって、そんな泣きそうになるようなことじゃねえよ(笑)』
と前置きをして
『閑也さん、彼女いないってさっき聞いたから教えてやろうと思って』
「...え?」
てっきり彼女がいると思ってた
『俺またおせっかい?』
パチン
「いった!」
衝撃の事実に放心してる私に昔のお返しと言わんばかりのデコピンをされ我に返る
『これ知ってどうするかはお前次第なんじゃねーの?』
「ちょ、海人、」
『よーし、閑也さんに負けてくっかー!』
大声で敗北宣言をし去っていく海人
「もう、どうしろっていうの...」
いつも見てるだけで閑也先輩と付き合うとか考えたことなかった
けど、彼女がいないって聞いて嬉しかった自分も確かにいる
.
.
206人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「TravisJapan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なんちょむ | 作成日時:2019年9月24日 17時