絶対なんて、この世にない。-2- (ページ8)

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-8- youside ページ8

腕を組んで、私をじっと見てくる。
だって、そうでしょ？ケンカしたくないんだもん。
デートの時は楽しい気持ちでいたいから行きたいところと違うところでも嫌って言わなかった。
それの何がいけないの？
私は立ち尽くしたまま、ヒョクから少し目をそらした。

EH「だからドンへがあんなんになったんだろ。全部Aが悪いって言ってるわけじゃないけどさ、Aにも原因はあると思う」

『……………』

私が、いけないの？
嫌だって、ダメって言わないからだんだんエスカレートしてきたの？
じゃあヒョクが言ってた、私も変わらなきゃいけないって…

『本当の私を出す、ってこと…？』

EH「そ。俺には嫌だと思ったら反発して、断るだろ。自然体のままで。それでいいんだよ。まぁ変わるっていうより戻るの方が正しいか」

『でも、そんなことしたら…嫌われないかな』

EH「何で嫌いになるんだよ、最初はそうだったって言ったろ。もし嫌いだとか言ったら俺が殴ってやる」

『ダメだよ殴っちゃ(笑)』

いつの間にか自分を押し殺してドンへに嫌われないように、嫌われないようにって、え？って思ったことでも断らず、何でも言うとおりにしてきた。
確かに最初は違ってた。
顔色を伺わず嫌なことはやだってって言って、自分の意見も言ってた。
いつの間にか、私は自分のことばっかり考えてたんだ。
嫌われたくないって一心で、嘘の自分になってたんだ。

『ごめんね、手間のかかる友達で』

EH「ほんとだよ」