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コンコン

EH「ドンへ、いいか?」

「、いいよ」

撮影が終わり、宿舎に帰ってくつろいでた時、ドアがノックされヒョクが入ってきた。
手にはスナック菓子とジュース。

EH「お腹すいた」

「もうすぐご飯って言ってたのに。食べたら怒られるぞ」

EH「食べれる食べれる」

豪快に袋を開けるとムシャムシャと食べ始める。
いるか?って言われたけど俺はいいや。

EH「あのさ、Aから聞いたけど」

A
その名前を聞いただけで胸がドクンと跳ねる。
Aから何聞いたの?
聞きたいけど、少し怖い。

EH「前の自分に戻るってどうやって?」

「…へ?」

EH「だから聞いたんだよ、前みたいになってまた告白するから待っててって言ったんだろ?」

「あぁ、言ったけど…」

EH「だから、前のお前に戻るのって、どうやって戻んの?戻れんの?」

ようやく俺の目を見て話ししてくれたかと思えば、口をモグモグ動かしながらキョトンとした顔をしてる。
でも、確かにその通りなんだ。
どうやって戻る?

「…どうやって、戻るんだろ」

EH「………だろうと思ったよ」

思いつきで言ったんだろ?って、ヒョクには全部お見通し。
ゴクッとジュースを飲んで、キョトン顔の俺を見てため息を漏らした。

EH「まだ好きなの?Aのこと」

「好きだよ」

それはハッキリと言える。
よく聞く、"失って初めてわかる大切さ"ってのを痛感したんだ。
自分から手を離した人。
その人が、自分にとってなくてはならない、大事な人だって、今更、ほんと今更気付いたんだ。

EH「Aにも同じこと聞いた。ドンへのことまだ好きか、って。…はっきりとした返事はもらえなかったけど」

「そっか…、」

EH「ドンへはさ、もし仮によりを戻したとして、それでいいわけ?」

「それでいいって、何で?」

EH「楽しいの?不満とかないの?」

不満って、俺がAに?何で?
俺のことを責めるのかと思えば、どうもそうじゃなさそう。
ヒョク、Aと何かあった?

「だって、俺が不満言われる方でしょ」

EH「まぁそうだけどさ、また付き合ったとしても同じようなことになりそうな気がするんだよなぁ」

いつの間にか全部食べ終わってたお菓子。
同じことって、どういうことだろう。
また俺がドタキャンしたり、自分勝手になるってこと?
何でそんなことヒョクにわかるんだよ。

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作者名:のぞみ | 作成日時:2019年10月27日 23時

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