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Aと別れてから、変わったこと。
たくさん、たくさん。
予想以上にダメージを負った自分の心。
自分で言い出した別れのくせに、辛い。
俺はメンバーの撮影中、スタジオの端でその様子をボーッと見つめてた。
キュヒョナか…Aとは数回しか会ったことなかったけど年上だからかヌナ〜って甘えてたな。
リョウガ…気が合うようでフェイスパックの話で盛り上がってたっけ。女子かよ。
「何がまた告白するだよ…」
前の俺に戻るって、何言ってんだ。
あの時は動揺しててわけわかんなかった。
これ以上Aに辛い思いさせるのが嫌で別れようって言ったけど、
本当は別れたくなかった、なんて今更言えるわけない。
そしてあっさりと別れを受け入れたA。
もっと嫌がるだろう、そう考えてた自分が恥ずかしい。
今までひどいことして、そんなこと言うはずないのに。
まだAは俺のこと好きなんだって勝手に思い込んで自惚れて、バカみたいだ。
俺が変わったところで何になる？
相手に気持ちがなければ、意味がない、どうしようもない。
EH「おいドンへ、暗いぞ」
「…あぁヒョクか」
EH「もうすぐお前の撮影だぞ。気持ち作っとけよ」
「わかってるよ」
Aと別れてから、ヒョクとも何だかぎこちない。
ヒョクがしょっちゅう出かけてるのは知ってる。
きっと、Aのところだ。
俺はAに会えないけど、ヒョクはいつでも会える。友達だから。
会って話しして、ご飯食べて、2人が好きなケーキでも食べてきっと楽しい時間を過ごしてるんだ。友達だから。
醜い嫉妬かもしれない。
会わないって、別れる選択をしたのは俺自身なのに、辛くて辛くて仕方ない。
「何だよ…」
下を向いて、唇を噛み締めた。
……こんなに好きだったんだ。
俺、Aいないとこんなに弱いんだ。
「ヒョク…辛いよ」
EH「ふーん」
「ふーんって…冷たいなぁ」
EH「だって、何でお前が辛いんだよ。別れてくるって言って出て行ったのはお前じゃん」
逆に別れて良かったんじゃない？って、平然と言われた。
俺の今までの態度を見てきたヒョクなら、そう言われても仕方ないか。
昨日もヒョクは出かけてた。きっとAのところだろ？
「A、元気にしてる？」
EH「何で？ドンへには関係ないだろ」
「何でって、……」
相変わらず目を見ることなく撮影の様子を見てる。
突き放すような言い方に戸惑い、どもってるとスタッフに撮影です、と呼ばれた。
EH「頑張ってこいよ」
「…うん」
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作者名：のぞみ | 作成日時：2019年10月27日 23時
