-1- youside ページ1
それでも、2年の恋愛。
障害があったりとか、禁断の恋とか、そんな大恋愛ってわけじゃなかったけど、
2年の月日は、簡単に立ち直れない。
しばらくボーッとする日が続いたり、食欲も減って、仕事して家に帰っては寝るだけの生活。
頻繁に連絡をくれるヒョク。
絵文字や顔文字を使って元気ですよアピールしても、電話をしたらすぐに元気ないって言われてバレる。
会うと余計に。
『ヒョクには敵わないや』
EH「案外見てるからさ、Aのこと」
『ヒョクってさ、彼女のことすっごく大事にしそうだよね。愛するタイプ』
EH「そう?でも愛されるより愛したいかな」
『キャーそんな恥ずかしいセリフよく言えたね!聞いてらんない!キザ!ナルシスト!』
EH「い、いい言わせたくせに!///」
『あはは!………ドンへも、ヒョクみたいに愛するタイプだったら良かったのになぁ』
EH「A…、」
楽しかったのに、私の余計な一言で場の空気は一気に冷める。
どうしてドンへの話しちゃったんだろう。
ヒョクは気を遣ってドンへの事は一度も聞いてこなかったし話題にもしなかったのに。
バカだなぁ私は
自分で言っといて悲しくてまた涙が出てきちゃってる。
『ごめ…、私結構、重症っぽい…』
EH「いや、ごめん、ちゃんと話聞くべきだったよな」
また謝られてしまった。
首を横に振ってすぐに潤んだ目を拭うけど、ヒョクの顔を見ると眉を下げて心配そうな顔をして私を見てる。
ふーっと深呼吸して、思いきって話し出した。
『言われたの。前の俺に戻ってまた告白するから、俺と別れて欲しいって』
EH「は?何だそれ…前に戻るって、どうやって」
『嘘だと思うの』
EH「嘘?」
『私ね、初めてドンへに大声出して怒ったの。もらった服投げつけて、感情むき出しにして泣きながらバカにしないでって。私のことなんかどうでもいいんでしょって。そんな私にきっと愛想が尽きたんだと思う。…で、普通に別れるって言ってケンカとかになると面倒くさいからさっさと別れられるようにあんな言い方したんだと思う』
EH「ふーん…、」
ヒョクはテーブルに肘をついてその上に顔を置き、天井を見ながらしばらく黙っていた。
私は泣いちゃって崩れたメイクを直そうと鏡へと向かった。
アイラインが少し落ちててパンダになりかけ。
直してると、鏡にヒョクの姿。
いつの間にか背後に立っていた。
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作者名:のぞみ | 作成日時:2019年10月27日 23時