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とある白き月の依頼 ページ31
その古書堂は、まるで人の目から隠れるようにヨコハマの片隅に建っていた。
出会ったときから、不思議な雰囲気をまとった店主がいる、とても静かな古書堂。
遠慮をしなくてはと思っているけれど、訪ねるたびに、お菓子を食べ、たまに、ご飯までご馳走になってしまう。
何かと事件現場に居合わせることが多く、その度に笑って話しかけてくれた。
僕と同じで、異能力に苦しんでいるけど、それを感じさせないほどに笑顔の絶えない人だった。
『お望みとあらば、どんな本でも入荷しましょう』と云った彼女に頼み事があって、僕はその古書堂へと足を踏み入れた。
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作者名：あき | 作者ホームページ：http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fallHP/
作成日時：2020年11月30日 15時
