君が俺を愛する理由。【そらる】 (ページ3)

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にわページ3

そらるside

「一ノ瀬くん！お昼一緒に食べよう！」

　毎回毎回こう言ってくるのは水無月さんではなく緋原由桃(ゆもも)…正直うざい。

　しかし顔は悪くないと言われていて俺は嫌がってないと解釈されているそうだ。ふざけるな…

　しかし救世主というものが存在する。それが水無月さん…

「一ノ瀬くんっ！僕とお昼食べましょ！」

　…ただ単に俺とお昼を食べたいだけだと思うが。

　緋原さんは諦めず俺をお昼に誘ってくる。いや話しかけてくるな。

「緋原さん！一ノ瀬くんは僕とお昼食べるの！ずっと一緒に食べてきてるし！」

「え？別にいいじゃん、1日くらい貸してよ～でも、一ノ瀬くんが離れたがらないと思うけど」

　いや俺は物ではないし水無月さんとは一年前からずっと一緒に食べてきてるのは事実だ。

　俺としても水無月さんと食べたい。

「ごめん、俺水無月さんと食べるから」

「えっ！？なんで！？私の方が可愛いよ！？」

　…水無月さんよりは確かに可愛いが、水無月さんの方が綺麗だし美人。

「俺美人の方がタイプなんだ。」

　そう言って水無月さんの手を引く。

　水無月さんはいつもこうなっているので慣れているせいか、どっちかというと引かれてる。

「ふふっ、僕の方が結局いいんだよね！」

「…扱い単純だし」

「酷くないっ！？」

　…なぜこの関係をつづけているのかは正直俺でもわからない。

　ただ水無月さんから愛の言葉を言われて、照れ隠しとして俺が冷たい言葉を投げる。

　しかし、俺は一度水無月さんに振られているのだ。