大学祭４ ページ25
サッカーサークルのアイス天ぷらは好調だった。
サッカーサークルの模擬店は
様々なイベントが開かれる講義棟の
ちょうど反対側で、集客には
苦労するだろうと思っていたが、
純喜のイケメンっぷりと
人気っぷりと爆声っぷりを発揮して、
多くのお客さんを集めていた。
俺はお手伝いにまわって
裏で必死にアイス天ぷらを揚げていた。
ちょうどシフトが
一緒になった沙羅ちゃんが
お客さんが少なくなったのを見計らって
揚げたてのアイス天ぷらをつまみ食いした。
「あ、商品なのに。」
「いいじゃないですか。一個ぐらい！
そういえば午後、先輩たち、
フィナーレイベントの司会
やるんですよね？
みんなで見に行きますから！」
俺は読者モデルをやっている先輩に誘われてフィナーレイベントの司会をやることになっていた。
「Aも連れていきますから。
カッコいいところ、
見せてくださいね。」
沙羅ちゃんが小声で俺にささやいた。
「いや、俺はただの司会だから。
俺が告白する訳でもあるまいし。」
「どうだかねー。」
と言って沙羅ちゃんはまた客引きに戻って行った。
フィナーレイベントとは、
告白大会の事である。
告白といっても、
恋愛の告白だけでなく、
こんなことがありました
という報告のようなものもあるし、
先生からのお願い
みたいなものもあったり、
大いに盛り上がるイベントだ。
俺はフィナーレイベントには
苦い記憶がある。
だからこそ今回は
司会のポジションだ。
日が傾いて、
フィナーレイベントの時間が近づき、
特別ステージの周りには
徐々に人が増えてきた。
俺は、３０分前に舞台袖に待機して、
今か今かとドキドキしながら
出番を待っていた。
円形広場にファンファーレの音楽が流れた。
読者モデルの先輩が特別ステージに登場すると、割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。
続いて、なるべく陰を薄くして
俺もステージに上った。
読者モデルの先輩がカンペで手を振って観客を煽いでいる。
会場もそれに合わせて、声を上げた。
俺たちは簡単な挨拶をして、
読者モデルの先輩がフィナーレイベントの趣旨をマイクで話し始めた。
カンペは有りはするのだが、俺たちも告白者として誰が出てくるのか知らないので、ほぼ全てアドリブだ。
先輩の説明が終わると、
１人１人ステージに上り、
告白をしていく。
学生だけでなく、
教授や事務のおばちゃん、
留学生など色んな告白があり、
会場も大盛り上がりだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「JO1」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ののん(プロフ) - コメントありがとうございます!!これからも更新頑張ります^^ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年4月20日 23時) (レス) id: f70137444b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ののん
| 作成日時：2020年4月20日 21時
