亀の甲より年の功 ページ4
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Aの検査は、特に異常がなく終わった。元々傷も負っていなかったこともあり、明日にでも任務に復帰できると言われAはほっと胸を撫で下ろす。
その事をAが貰ったおにぎりを頬張りながら話せば、炭治郎と善逸は微妙な顔をした。どうやら炭治郎達三人はかなりの重症を負ってしまっているらしい。見てわかる通り、とても直ぐに治るようなものでは無い。「俺達の分も頑張ってくれ」と言われた際にはAは何故か居た堪れない気持ちになった。
因みに禰豆子は鬼と戦った反動で眠ってしまっているらしい。Aが木箱に声を掛けても返事がなかったのは、それが理由だったようだ。
＊
それからのAは、三人とはほぼ別行動となった。炭治郎達が体を回復させる為に休息をとっている間、Aは様々な場所へと召喚された。合同任務、単独任務、大都会からド田舎まで鴉から言い渡された場所へとビュンビュン飛び回り、鬼を狩りまくった。蝶屋敷に戻ることも少なく、他の隊士と関わりながらAは忙しい時間を過ごした。
「へぇ、君彼等と知り合いだったのか」
「三人とは同期なんです」
「そうなのかぁ」
サラサラの黒髪を靡かせながら、隊士はAに微笑んだ。彼は、最近任務が同じになる村田と言う隊士だ。人付き合いが下手くそなAにも、村田は上手く接しており、少女もまたその壁を作らない性格の村田には大分心を開いている。
この村田隊士は、那田蜘蛛山で炭治郎達に助けてもらったらしい。お世話になったこともあり、炭治郎達の元へよくお見舞い(という名の愚痴)に行っているそうだ。村田隊士は鬼殺隊士としての歴も長いらしく、Aは知らない事は大概彼から学んだ。とてもいい人だ
「あ、じゃあ俺次の任務あるから失礼するよ。時間潰してくれてありがとう」
「いえ、こちらこそ。村田さん、お団子奢ってくれてありがとう」
「はは、一応先輩だからね！それじゃあ、また！次の任務で会おう！」
サラリと髪を靡かせて、村田は甘味屋の主に勘定をして任務の方の道へと歩いて行く。Aがぺこりと頭を下げて小さく手を振れば、律儀に手を振り返してくれた。
村田の姿が見えなくなると、Aは奢ってもらったお団子へと視線を落とした。みたらしのかかった蕩けるように甘いお団子だ。
「久しぶりに屋敷に戻るから三人への土産にしよう」
Aはうんと頷いて丁寧にお団子を包み、大事に持って蝶屋敷へと歩き始めた
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神(プロフ) - 素晴らしい作品ですね。表現の仕方や文章体等がとても私好みでこのような作品、作者様に出逢た事を嬉しく思います。更新楽しみにしてますが、このご時世ですのでお身体に気を付けて下さいませ！ (2020年8月2日 9時) (
レス) id: 7ce36be9af (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしてます(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2020年4月7日 12時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
瑞姫 - 素敵なお話ありがとうございます。炎柱の継子になるんでしょうか？楽しみにしています。 (2019年10月17日 13時) (レス) id: 4cdf8b95a1 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - ドチャクソ面白い………更新頑張ってください！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: ffbf18fb0d (このIDを非表示/違反報告)
飴李(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！応援してます！ (2019年9月26日 3時) (レス) id: 3704481379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しきみ | 作成日時：2019年9月23日 18時
