story29 ページ30
空っぽになるまで泣き、涙が枯れた時にはもう外は暗くなっていた。
みんなでマンションへと足を運ぶ。
ここにきてから驚く事は数え切れないほどあったが悲しさをひどく感じる事はあまりなかった。
しかし色々な思いが溜まって、知らぬうちに心の中で勝手に我慢していたのかもしれない。
今はその溜まったものを全て吐き出し、すっきりした気分だ。
6人が楽しそうに話しながら歩くのを後ろから見ているところんくんが歩くスピードを落として私の隣へ並ぶ。
こ「さっき、大きい声で色々言ってごめんね…？
寂しくないのかなとか、悲しくないのかなとは思ってたんだけど、Aに今まで我慢させてたり1人で溜め込んでたんだなと思ったら申し訳ないなって…。」
ころんくんはどこか遠くを見ながらそう言った。
綺麗な横顔が今朝ベランダで見た顔と重なる。
ころんくんは、私のことをずっと心配してくれていたのかもしれない。
「そんな事ないです。すっごく嬉しかったです、ありがとうございました。」
澄んだ青色の瞳を見つめてそう言うと、ころんくんらはふっと微かに頬を緩ませ、また溜め込みすぎないよーに！と笑った。
優しいんだなぁ、なんてくすっと笑ったことはきっと彼にはバレていないだろう。
マンションにつき、ご飯を食べようと7人で食堂へ向かった。
全員揃って食べるのはこれが初めてだ。
全「いただきまーす！！」
さとみくんが魔法と自力で振る舞ってくれた料理は誰も絶品。
学校で料理の魔法はセンスが必要と教えてもらったことを思い出し、何気なくこなすさとみくんを尊敬する。
な「やっぱさとみくんの料理は美味しいね〜」
ジ「ほんまにな、才能を感じるわぁ」
さ「ったりめぇだろ！Aは？どう？美味い？」
「はい…！すっごく美味しいです！！」
さ「ははっwそれは良かったw」
さとみくんは嬉しそうに笑う。
美味しいご飯を食べて、みんなと笑って話して、空っぽになった心も幸せで満たされていくようだった。
異世界に飛ばされても、こんな人達に出会えて、暖かい場所があって。
本当に私は幸せな奴だ。
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由羽羅(プロフ) - ねこじゃらしさん» おおおお久しぶりです…！学生もなかなか多忙ですよね笑 ありがとうございます！とっても嬉しいです泣 更新頑張ります！！ (2021年6月25日 18時) (
レス) id: 0398dd6287 (このIDを非表示/違反報告)
ねこじゃらし(プロフ) - ぉぉぉお疲れ様ですっ！色々忙しいですよね….私も勉強に追われる日々ですw更新，気長に待ってるので由羽羅さんのペースで更新してくださいっ！いつまでも待ってます！ (2021年6月25日 8時) (レス) id: e3252e2823 (このIDを非表示/違反報告)
由羽羅(プロフ) - ねこじゃらしさん» ありがとうございます…！こんな拙い表現を褒めてくださるなんて嬉しい限りです…！！涙 更新頑張ります！！ (2021年3月25日 13時) (レス) id: 0398dd6287 (このIDを非表示/違反報告)
ねこじゃらし(プロフ) - 更新お疲れ様です！あの，もう表現ひとつひとつが好きすぎて......！続き楽しみにしてます！ (2021年3月24日 17時) (レス) id: e3252e2823 (このIDを非表示/違反報告)
由羽羅(プロフ) - ねこじゃらしさん» ありがとうございます！昨日ぶりですね！！w気に入って頂けたみたいで良かったです！！ めちゃめちゃ嬉しいです！私も好きです！(？)更新頑張ります〜！！！ (2021年3月20日 20時) (レス) id: 0398dd6287 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：由羽羅 | 作成日時：2020年11月18日 20時
